恋する女たち (集英社文庫―コバルトシリーズ)
恋する女たち (集英社文庫―コバルトシリーズ) / 感想・レビュー
さてさて
『いったいいつの間に、奴に惚れてしまったのだろう。どう考えてもわからない。わからないな』。高校生の日常を送る主人公の多佳子と汀子、緑子の三人の恋模様が描かれるこの作品。そこには、三者三様に恋に悩む女子高生の姿が描かれていました。今から43年も前、1981年刊行で、現代ではあり得ない煙草やアルコールの記述にギョッとさせられるこの作品。登場人物たちの弾けるパワーに圧倒されるこの作品。“実に、美しい日々だった。うん”と〈あとがき〉を締め括られる氷室さんのリアルな高校生活の勢いを物語の中に見た、そんな作品でした。
2024/05/09
しゅわ
氷室冴子さん勝手に再読祭り!の第四弾。何かあると自分のお葬式をしちゃう美人の緑子、秀才だけど何を考えているか?わからない汀子、そして夜中に壁を見つめる自分に厳しい多佳子…ちょっと変わった三人組が、それぞれ勝手に恋をして、悩んで…今読むとちょっと恥ずかしいぐらいの青春ストーリーです。いわゆる“親友”でベッタリくっついて同じ行動をするというわけではなく、独立独歩で勝手にやっているようで、それでもお互いを思いやっている三人の距離感がイイですね。
2013/01/03
AZ
突然読みたくなって20年ぶりくらいの再読。中二病全開!と言えなくもないのですが、氷室先生の力量ゆえと氷室先生自身の高校生活がベースになっているせいか、キャラクターたちが地に足がついている、という感じで妙な説得力があり、思わず感銘を受けてしまいました。映画も斉藤由貴がはまっていて、原作の雰囲気を生かしたよい作品でした。しかし、当時25歳のギバちゃんを男子高校生にキャスティングしたことは意味不明。 氷室先生の新作がもう読めないことは本当に残念でしかたありません。
2013/11/17
patapon
久しぶりの再読。凝視る(みつめる)ということは孤独なこと、という多佳子さんの考え、今でも思い出す。今読み返すとなんだかみんな愛しい。
2014/01/01
KAE☆
再読。小学生の時に映画の方も見てはいたのですが、やはり原作本の方が好きです。始めて読んだときは高校生ってこんなのかな…と憧れましたが、現実はそうはいかず。今読むと、高校生特有の自意識過剰とか、少し懐かしく、また微笑ましいです。
2012/06/07
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