マリア様がみてる 3 いばらの森 (コバルト文庫)
マリア様がみてる 3 いばらの森 (コバルト文庫) / 感想・レビュー
かのこ
シリーズ三作目。白薔薇さまが自分の過去を描いたものと疑われる小説「いばらの森」をめぐるドタバタと、「白き花びら」の二本立て構成。はじめて読んだ時から15年ほど経って、この作品の別れをようやく理解できるようになった気がする。一生に一度の激しい恋をして、それがハッピーエンドを迎えなかった未来の話。「同じ時間同じ場所で生を断ち切る決断をすることはできても、死というものは結局個人のものでしかない」の言葉が中高生の頃妙に印象に残った。きっと二人は笑顔で再会するけれど、心の中のいばらの森はずっと消えないと思う。
2020/04/11
みっこ
白薔薇様、佐藤聖ちゃんの現在と過去。前読んだときこの話がすごく好きだった気がする!今読むと、うーん若いねぇ…と思ってしまうけど、自分がある程度距離感を持った人間関係を好むので(それはそれで居心地いい)聖と栞のような濃密な関係に憧れる。志摩子と聖の出会いも知りたい。出てくるのはまだ先かな?
2020/05/17
扉のこちら側
2003年頃に初読。古きよき少女小説、「エス」というのがこんな感じなのでしょうか。生きてこそ。
2010/01/24
更紗
シリーズの中で一番印象に強く残っていた作品でした。ロサ・ギガンティアと志摩子の関係も好きですが、過去の聖と栞も好きでした。聖と栞は、悲しい終わりを向かえてしまったけど、ここまで誰かを好きになれること、羨ましいなんて思いました。
2014/09/17
幸音
前編は白薔薇さまの自伝的小説が出たという噂と騒動、そして後編は白薔薇さまがつぼみだった頃の過去話。コスモス文庫編集部でのシーンは担当さんもいたことに驚き。漫画版で読んでるから薔薇さまの名前は知っていたけど、小説ではここで初めて登場したらしい。過去話は完全に百合小説として成立している。駅のホームでお姉さまが現れたところで泣きそうになった。栞の挿絵がないことが意外だった。蓉子さまや江利子さまのお姉さま達は登場しないのだろうか。姉妹のあり方について話す祥子と祐巳の会話が印象的。
2013/10/02
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