ボイス坂 〜あたし、たぶん声優向いてない〜 (ボイス坂シリーズ) (スーパーダッシュ文庫)
ボイス坂 〜あたし、たぶん声優向いてない〜 (ボイス坂シリーズ) (スーパーダッシュ文庫) / 感想・レビュー
ラノベの王女様
主人公の沙絵が通う私立聖ヒネモス女学院は、都内有数の名門中高一貫校。 医者の娘がいるような文化資本豊富な環境であるにもかかわらず、親の反対を押し切って、沙絵は専門学校の声優科に進む決意をするわ。 もったいない、と思うかもしれない。でもあたしには彼女の気持ちが分かる。 ファンはどこまで行っても、いくら金を捧げようとも、どれだけ愛情を注ごうとも「ただの」ファンでしかない。 沙絵はその残酷な事実に気づいてしまったんでしょうね。(続く)
2016/05/23
みどるん
なんか痛々しくて実際こんな人いそうと思っていたら著者実体験の盛り込みだったというオチ。こういう生々しさはかなり好みだけど、幕間のいきなりな展開にページをとられたためか最後はかなりの尻切れ感。ラーゼフォンとか懐かしい。志望理由が丹下桜だったキャラは再度くるのか。
2013/11/04
METHIE
序盤から中盤の痛々しい展開を楽しんでいた、中盤で「はぁ?」と思うキャラクターが登場したが読んでいくうちに「嗚呼なるほど」と納得した。
2013/09/12
坂津
最初はパロディ作品の世界観の説明や沙絵の勘違い具合に少々辟易していたが、彼女の専門学校生活の暗転から一気に話に引き込まれた。声優の素質があると勘違いしてしまうのも若気の至りということで、我が身にも跳ね返ってきそうな読後感だった。比較的現実に沿った話の展開でありながら、非現実的なキャラの濃さ(東京にクマを引き連れるマタギの娘など)が垣間見えるのも、ラノベだと思えば許容範囲内。せっかく漫画家が執筆者と挿絵を兼務するという多才ぶりを発揮しているので、次巻では色々なイラストも見てみたい。
2016/02/29
柏葉
10のまあまあより、9の駄作と1のきらめきに出会いたい。この世の中にある膨大な本の中で、本との出会いは一期一会。そんな中で私にとってのきらめきとなったのが本書。 与えられたものを享受する側から、与える側へ行きたいと羨望と嫉妬でもって道を決めた少女の物語。イタイ、暗い、考えが甘い。作者の自叙伝的な小説であるだけに、感情が絵空事ではなく引きつけられる。 読み過ぎると毒になる。だが過ごしてきた青春は闇でも黒歴史でも捨てられるものではない。どんなに醜くても捨てていい想いではない。
2013/10/26
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