螺旋時空のラビリンス (集英社オレンジ文庫)
螺旋時空のラビリンス (集英社オレンジ文庫) / 感想・レビュー
ダイ@2019.11.2~一時休止
初読み作家さん。デビュー作。献本きっかけです。SF設定部分でつじつまがあってるのか疑問点もありましたがイイ感じでした。いよいよ次は宝石商読んでみます。
2017/02/20
へくとぱすかる
ややライトノベル風に、殺伐とした未来世界の話から始まる。そして行き着く時代に合わせるかのように、中盤からの雰囲気は変化していく。気がつけば、絶望的な状況に放り出された、必死の主人公にも、また死の運命にさらされるヒロインにも、すっかり入れ込んで読み進めていた。この物語はどこに着地するのだろうと、絶妙にやきもきしながら。そしてやってくる急展開。タイトルがループではなく螺旋であるところに、物語の巧妙さと、運命を苦笑するしかないような状況が醸し出される。読者として、こうあってほしいと願ったのだが、ラストは……
2015/06/03
まりも
時間遡行機が発明された未来。泥棒のルフが同僚であり幼馴染でもあったフォースが盗んだ至宝と彼女自身を連れ戻すため、19世紀パリに向かうところから始まる物語。恋愛モノとしてもSFとしても良く出来ている、非常に完成度の高い作品ですね。序盤は正直退屈だったけど、伏線回収の始まる中盤以降からは作品の持つ魅力に惹き込まれあっという間に読了しました。ゾクッと来る真実とルフとフォースによるラブロマンス。その両方が見事なバランスで調和してるので読み応えがあり、非常に良かったです。作者さんの他作品も読んでみたいな。
2016/05/05
ももたろう
最後まで読んだ時に「あ、これは恋愛小説だったのか!」と。「椿姫」ですもんね。ルフのループで頭がグニョングニョンになりかけた所にクレマンスへの「おお!愛しの我が君!」電車の中だったからくちびるが変に波打ってしまった。不意打ちはやめて~!マリーを陰で支えるルフの健気さに対して、アルフレードの無情で冷酷、無神経なしれっとした態度にはものすごい憎しみを感じました。だからルフの最後のお手並みはお見事でスカッとしたし「乾杯の歌」が頭の中を鳴り響きましたよ~!清原紘さんの表紙の絵、マリーの微笑みがすっごくいいと思う。
2015/10/30
おかむー
簡単にいってしまえばループもの。理不尽な真実とそこから時間跳躍の盲点を付いた逆転劇はよくできてます、がしかし全体にちと弱い。『もうすこしです』。タイムマシンで時を遡り失われた過去の美術品を回収する会社から美術品を盗み出し、過去へと逃げた幼馴染の同僚を追って19世紀のパリへ跳んだ主人公・ルフ。逃亡の理由を探るルフはやがて会社の隠してきた真実を知る。仕掛けや展開は少し海外SFを思わせるよくできたもの、しかしループする時間や登場人物の感情の重みがどうにもあと少し物足りない。何かが惜しいんだなぁ
2015/10/25
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