かなりや荘浪漫 廃園の鳥たち (集英社オレンジ文庫)
かなりや荘浪漫 廃園の鳥たち (集英社オレンジ文庫) / 感想・レビュー
SJW
表紙は少女漫画そのものだったけれど、村山さんの作品ということで読むことに。設定やストーリー展開は想像どおりのものだったけれど、普通の漫画やラノベとはひとつ違う暖かさや思いやりがあり癒された。風早の街ということもあり、村山さんの世界に入り込めた。
2019/12/06
nyanco
村山早紀さんらしい優しい作品。クリスマスの夜で、母親が失踪し家を失った少女が「かなりや荘」とその住人達に出会う。今回は魔法使いは登場しませんが、若くして亡くなった幽霊が…かなりや荘の住人は誰もが優しい、そんな都合がよいことばかり…と思う人もいると思うのですが、茜音の状況はかなり厳しい。こんな母親をどうして許すことができ、愛することができるのか…と憤りさえ感じるシーンもあります。茜音の良い人に出会う才能は、才能ではなく後天的に彼女が経験から身に付けていったものなのではないかと思います。続→
2015/05/22
barabara
シリーズ物なのね。この作者=ファンタジー、みたいな偏見があったが、タイトルと表紙、あらすじに惹かれて。思ったよりかはファンタジー色薄め、善良で主役をこれでもかと盛り上げてくれそうな周囲の人々、読んでるうちに自分の心まで綺麗になるような気がして(笑)。でも表紙は本当に素敵だと思う。才能がない人はかなりや荘には住めないね…。
2015/04/30
hirune
村山早紀さんの漫画愛が詰まっているお話しでした。あと、猫愛もちょっと感じた(≧∇≦)風早は不思議な事象が多々ある町。幽霊だって朝でも平気で出てきちゃいます。表紙の2人はボーイミーツガール、と言ってもできれば生きてるうちにめぐり合わせてあげて欲しかったけど、一筋縄ではいかないな。幽霊さん達や挫折から復活した編集者に夢を託された茜音のこれからの成長が楽しみですね☆しかし茜音の母ましろはダメな人で済ませられないほど無責任…。そんな人でも幸せにしたいという、村山先生は優しすぎるんじゃ…?^^;
2016/01/13
ひめありす@灯れ松明の火
もしかしたらあの金糸雀は、歌を忘れてしまった訳ではないのかもしれません。記憶にあるのと寸分違わぬ美しい声を出せるのか、歌を聞いてくれる人は歌声に満足してくれるのか。私は自分に絶望してしまわないか。そんな事を想って、声を出せずにいるのかもしれません。歌を忘れた金糸雀と描く肉体を失った漫画家と夢を失った敏腕編集者と居場所を失った少女はもどかしい程に似ている。だけどここは風早の街。降って来たサンタガールにとびっきりの夢を贈る事くらい訳ないのです。銀の舟も金の櫂も要らない。私は歌を夢を忘れてなんていないのですから
2015/04/30
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