瀬戸際のハケンと窓際の正社員 (集英社オレンジ文庫)
瀬戸際のハケンと窓際の正社員 (集英社オレンジ文庫) / 感想・レビュー
よっち
長年の夢を叶えたくて出版社にばかり就職活動した結果、見事玉砕した岩城澪。その後派遣の事務として働いてきた彼女が、契約を切られてしまい、まさかの不動産営業として新築タワーマンションを売る羽目に陥るお仕事小説。生活のため仕方なく働き始めたものの右も左も分からない業界で、窓際族でまったく頼りにならない唯一の社員。けれど働いている中で助けてくれる人もいて、心持ちが変わるとお客様のことや思わぬ側面がいろいろ見えてくることもあって、悲喜こもごものエピソード、たくましく成長していく澪の変化が、とても印象的な物語でした。
2021/05/24
Yunemo
単なるお仕事小説になってしまったかな。タイトルからすると瀬戸際のハケンが中心となってしまい、窓際の正社員の存在が薄っぺらな感じになってしまって。二者を共存させてそれなりにスポットライトを当てた展開にして欲しかったかな。人生なんて、たまたまの連続かもしれない。また、結局結果は運みたいなこと、強いて言うなら本人がノレてないからかも。この表現にいたく納得して。総合職社員と派遣社員、その違い。また実力ありきの歩合で稼げる派遣社員。働き方改革の本来の意味からじゃないけど、このお題目に甘えが出てくる社員もいたりして。
2021/06/20
ぐっち
「Bの戦場」のゆきたさんのお仕事小説。タワーマンション販売の裏側が面白かった。キャラがいきなり多く、若干覚えられなかった。日下部さんより杉政さんより、一番かっこよかったのは能海さんかな…。
2021/05/09
よっしー
タイトルが気になって手に取りました。私の職場も多くの派遣さんに助けられて回っているのですが…雇われ先の企業の機嫌(というか、人員次第?)で契約終了となりかねない不安定な立場なのですね…。ただ、給与形態はよく分かっていませんが、正規雇用の方が絶対に良いとは言えないような…というのが、自分の職場を見ていて感じた疑問です。それはさておき、不満を言いつつも与えられた仕事をきちんとこなすために勉強している主人公の性格は応援したくなりました。
2023/05/21
ベローチェのひととき
妻の本棚から借りてきた本。お仕事小説。主人公は出版社ばかり就活して夢破れ、他業界の派遣事務として3年働いていたが派遣切りにあってしまった岩城澪。派遣斡旋業に紹介されたのは大手新聞社の子会社で飛び付いたが、業務は不動産関係でタワマンの営業だった。周りの協力を得ながらノウハウを吸収していき、成約にこぎつけるか… というお話。最後の契約更新のシーンはかっこよかった。
2024/11/21
感想・レビューをもっと見る