花は愛しき死者たちのために 罪人のメルヘン (集英社オレンジ文庫)
花は愛しき死者たちのために 罪人のメルヘン (集英社オレンジ文庫) / 感想・レビュー
おかだ
良い。好みの世界観。図書館で見つけて何気なく手に取ったけど読後気付いた、これシリーズ2作目やった…願わくば記憶を消してちゃんと1作目から読みたい…。黒装束の使者が運ぶ、腐敗しない少女が収められたガラスの棺。彼女の虜になった者は内なる死への悦楽を引きずり出され…といった具合の連作短編。最終章がエピソード0みたいなストーリーだった。カロンが何者なのか知った上で1作目を読むのも面白いかな。上質なダークメルヘンファンタジーの世界、とても好き。
2023/04/03
よっち
決して腐敗しない、死せる美少女エリス。目を開けることも、しゃべることもない彼女と出会った人々が、そのありようを少しずつ狂わせてゆく第二弾。早くに最愛の夫を亡くしたあとも、ひとり仕立屋を営む未亡人が抱える大きな秘密。修道院の廃墟内で怪しい集まりを繰り返していた伯爵たちの末路。伯爵に拾われ、川のそばの土地管理人として雇われた男。それぞれに形は違えども彼女を見てしまったら、その内に秘めた狂気と暴かれずにはいられなくて、妄執の果ての結末は本人たちにとって悲劇だったのか救済だったのか、いろいろ考えてしまう結末です。
2023/01/19
栗山いなり
腐敗しない死体・エリスに囚われていく人間達を描いたダークメルヘン小説シリーズ第2巻。死体・エリスの一種の魔性に囚われて破滅していく人々を見せられる物語なんだけど、それがどこか怖かったと感じた
2023/02/26
ICHI (atomic)
初作家。 カロンは物語に仕える者。彼の主人は今もその心臓を止めてはいないのだから。 『エリス 罪深き者よ、安らかに眠れ』 童話のような世界。2巻目だと知らずに読んだけど違和感なく読めた。エリスの存在は毒花なのかもしれない。
2024/06/23
史
人を心を思い出を呪いし白雪姫。秘めたるものを暴き、執着を交錯させ、そして数多の炎を消していく。
2023/03/06
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