ニュースキャスター (集英社新書)

Willie the Wildcat

ジャーナリストvs.キャスター。文字vs.口語。メディアのあり方の変遷。利便性を追求した弊害の有無。故に、著者をはじめとする有識者の面々の存在価値がある気がする。『60 Minutes』は私のお気に入りの1つ。Don Hewitt 、Mike Wallace、Dan Rather・・・。日本のキャスターは如何に。オウム報道、TBSビデオ問題、小泉劇場演出、凛の会事件など、報道のあり方を問われる事件が後を絶たない。一方で、真摯なジャーリストももれなく実在。負を常に糧としたメディアのあり方の提言を期待。

2014/02/24

tapioka

筑紫哲也氏がNEWS23のキャスターを勤めていた頃に書かれた番組誕生や特番などの裏話を収めた作品。私は筑紫さんが存命の頃から尊敬していましたが、当時から偏った報道だという批判が多かった。しかし、コンプライアンスという誰も傷つかない、当たり障りのない報道内容で、どのニュース番組もほぼ変わらない現在だからこそ、伝えたいテーマを絞り、視聴者に情報の軽重、取捨選択、論評などを考えさせ伝えようとする彼の報道姿勢がいかに貴重だったのか、感じざるを得ません。多事争論が好きで毎晩見てたのを思い出し、少し懐かしくなりました

2020/02/20

Kentaro

筑紫さんは、多事争論を展開し、原稿なしで本音で語りかけ続けた思いを語ります。 小泉首相の誕生はテレビが作ったのかという問いに対して、国会議員票では全く勝負にならなかった小泉さんはかつて変人と呼ばれた田中眞紀子さんを見方につけ、大勢批判しながら投票権もない民衆に呼び掛け、予備選どころか本選で圧勝してしまった。 これを筑紫さんは中国の文化大革命で、当時の知識階級を一掃し、紅衛兵の造反有利の思想を悪用した毛沢東が実権を握ったことに重ね合わせて見ることが出来るという。なるほどこういう見方が出来ると納得した。

2018/10/17

sabosashi

いわゆるニュースショーの裏側でどんなことが起きているのか、手に取るように読める。 　わたしは頻繁にニホンのTVに接するわけではないから詳しいことはわからないが、朝日ジャーナルの編集長の頃から、筑紫のことが気にかかっていた。 　したがって「ニュース２３」にも関心を抱いたが、もちろんごく稀にしか見られなかった。 　それでいったいどんなことが起きていたのか。 　 　番組中でのクリントンとの、中国首相の朱 鎔基とのタウンミーティングの有様が興味津々。 　

2015/09/14

うりぼう

真実と真面目に向き合った人。

2009/04/06