越境の時 一九六〇年代と在日 (集英社新書)
越境の時 一九六〇年代と在日 (集英社新書) / 感想・レビュー
三上 直樹
仏文学者である鈴木正彦さんによる、日韓基本条約やベトナム戦争に揺れる1960年代という時代、そしてその中で露呈していく「在日」の犯罪に、当事者として踏みこんで描いた一冊。「在日」という存在と浅からぬ縁がある自分にとっては、他人事とは言えない重みをもって迫ってくるものがあります。
2017/10/20
ユカ
いろんなことに興味が湧く人なのだな、なんて思っていた。この本で、鈴木氏のさまざまな行動には一貫したテーマがあったことを知った。アンガージュマンという言葉ずっと頭の片隅にあった。私は被害者意識の強い人間だと思ってたけど、国からしてそうだった。今の韓国に対するお考えも聞いてみたい。
2021/03/18
灘子
否定の民主主義 李時宇 一言一言を主体から逃げ続けた私たちは聞き逃したらいけない。権力者が、マイノリティの非遇を原因をすべてその環境に押しつけることで逆に主体性を奪ってる。その環境下で考え戦わなければならなかった人、原因をマイノリティ性のせいにする人。どちらにしろ、被告台への道は日本社会が作り出している。
2020/12/30
河村祐介
現在のポンコツ愛国の歴史修正主義の増長に関して、2007年の時点でかなり言い当てている箇所あり。
2017/12/12
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アルジェリア戦争、小松川事件、日韓条約、ヴェトナム戦争、金嬉老、プルースト。「「国益」だの「愛国」だのという言葉を恥ずかしげもなく口にするのは、「民族責任」の自覚のはるか手前にある無神経な態度で、国民国家の形成される19世紀ならともかく、とても21世紀を生きようとする人間のやることではない。」
2017/11/09
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