官能小説の奥義 (集英社新書)
官能小説の奥義 (集英社新書) / 感想・レビュー
Kanonlicht
官能小説を1万冊以上読んできた著者による研究成果発表といった感じ。奥義とついているけれど、特に作家の文章技術を掘り下げるのではなく、官能小説の歴史にはじまり、体の部位の呼称や情景描写、擬音、フェチなどの類型とその描写のピックアップがメイン。それにしても文章の一部だけを切り取ってこうして並べてみると、なぜかやらしさより面白さが勝つ(笑)。特に文章表現は、他のジャンルではまず見ることのない独特のものがあり、官能小説家たちの探求心と発想力に拍手をおくりたい。
2023/10/13
きさき
★★☆☆☆:興味本位で読んだら、まあまあ勉強になった。あとはノーコメント笑。
2018/03/08
不見木 叫
官能小説の評論と解説。身体の動作と心情の機微を同時に描写する点で参考になるかもしれない。官能小説論としても面白い。
2021/07/24
dice-kn
引用が多いので紹介文のような印象だったけど、辞書でで奥義をひくと「・・・最も大事なことがら」とあり、目次をもう一度確認したら確かにそうかと納得。ストーリー展開のところが個人的には一番興味深くて、そんな展開あり得ない!と思いつつも、これができて楽しめる?ところがフィクションの神髄なのかなとも思いました(^-^;
2015/11/22
メイロング
目的がはっきりしているせいか、小説の書き方系として洗練されている印象。この素地があって、はじめて構成や描写などの技術が問題になっていくのでは。迷ったら戻りたい創作上のポイント地点。「乳房フェチがロマンチストなら、尻フェチはリアリストである」次のテストに出そうな、大事さを訴えかける一文。アンダーラインを引きたい。
2018/02/22
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