化粧する脳 (集英社新書 486G)
化粧する脳 (集英社新書 486G) / 感想・レビュー
MI
化粧を通して、自己とは何かを考察。化粧品会社カネボウと茂木さん、論文寄稿した恩蔵絢子さんの共同研究は興味深いものだった。化粧をすることで、脳が活発になる、脳が喜んでいるという表現は面白いと思った。化粧しないで行ける範囲は近所のコンビニまで。化粧は社会へのパスポート。社会に女性しかいなかったら化粧はしない。化粧からみた社会。また、言葉において匿名ということで、見直しをしないで乱暴な投稿をする「言葉の化粧」も大切。化粧一つとっても顔や鏡、文化までいろんなところに発想を飛ばせるのが面白い。
2024/08/25
KAKAPO
≪他者は自分の思いどおりには決してならず、自分とは決定的にことなっている。しかし、自分とは異なるからこそ、さまざまな体験をもたらしてくれる存在である。化粧はそのような他者との出会いを促し、他者とのかかわり合いの中で新たな自分を発見させ、自分を変化させていく。≫化粧は、自分を際立たせるというよりも、むしろ自分を相手と同質化させることによって相手を受け容れ、コミュニケーションを円滑にすることを目的として行われる行為なのかもしれない。'09年発行と新しい本ではないが、化粧という切り口は新鮮な断面を見せてくれる。
2015/08/21
蓮華
化粧をすることで脳の認識を変えることができる。 人というか女性は自分も他人も見た目で判断しているのかも。
2018/02/07
ちくわん
2009年3月の本。化粧、顔、鏡にまつわる男女の違い。本文には集中できなかったが、巻末に「脳科学者の母が、認知症になる」の恩蔵絢子さんの論文・写真があった。
2021/06/08
anco
鏡を通して自分の顔を認識できるようになり、外見についてもピアプレッシャーを感じるようになった。人間は他人とのコミュニケーション、特に目が合ったときにドーパミンが放出され、最も喜びを感じる。鏡に映った自分と目が合うことでもドーパミンは放出された。化粧は気持ちを活性化させ、対人関係を活性化させる効果がある。脳は不確実性を好む。相手の本意が分からないからこそ脳は刺激を受ける。鏡はメタ認知に通じる。自分の姿を客観的に認識することで、自分の姿を再発見でき、創造性へとつながる。
2015/06/20
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