あなたは誰? 私はここにいる (集英社新書)
あなたは誰? 私はここにいる (集英社新書) / 感想・レビュー
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姜尚中氏が日曜美術館の司会時代、印象深かった作品群を述懐したもの。図版の掲載が嬉しかった。カラーだったらなおよかったな。一ミリもない布や紙に描かれた作品が、人の生き方を変え得る何倍もの厚みをもっているということ。絵画の力って尊い。
2015/10/10
あかくま
2011年3月までNHK『日曜美術館』の司会を務めた筆者の語る、「美術と私」といった本。絵画の解説をするのではなく、美術の持つ力について、筆者の体験を軸に様々な角度から自由に書かれている。美術品というのは、基本は「個人の持つ文脈」に沿って観るものだ。感動や衝撃を受けるかどうかは、見る人の状況に大きく左右されるものだろう。衝撃を言葉にするには自分の内面を白日に晒す必要も出てくるわけで・・本書を読んでのまず第一の感想は、姜氏は正直・誠実な方だなあ・・という事。震災直後に書かれており、その影響も大きい。
2014/09/21
ちゃちゃ
姜さんの優しく,真っ直ぐなお人柄が垣間見えるような文章でした。そういえば,姜さんがでなくなってからぱたりと日曜美術館見なくなってしまったなあ~。静かな語り口が好きだったのですが・・・。
2012/02/20
ikatin
積読本消化月間。姜先生いろんなところに出てるんですね。文章の波長が合うお一人です。また、美術に触れたくなる。
2012/07/15
けんとまん1007
去年、富山で姜さんの講演をうかがった時の話の中心がこれだった。その時のことを、ありありと思い出すことができた。姜さんの静かでありながら、意思の強い口調と言葉。まさに、言霊とでも言えばいいのかもしれない。だからこそ、ここで取り上げられている画や作家も、活き活きとして映る。確かに、自分は、ここまで画のことはわからないが、時々は画の前で立ち止まることがある。なんとなく、立ち止まってしまうことが。何かを問いかけられているように思うことがある。それは、喜ぶべきことなのだと、改めて思う。
2012/03/12
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