ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書)
ヤマザキマリの偏愛ルネサンス美術論 (集英社新書) / 感想・レビュー
キムチ
題材はマリさんならではの逸品。ザクっと連続読みしたこれはいっちゃん読みたかったとっておき。舐めるように愉悦の読書。中野氏の一連のベストセラーの様な上質の紙と印刷じゃなくても、満足度は150%。だって私一押し 北方ルネサンスの巨人が目白押しだ~ヤン兄弟から始まり、ホルバイン、デューラー、ブリューゲル☆(部屋に偽物「農民の婚宴」を飾ってます)フィリッポの解説は大いに笑えて【描かれた絵画の美女は自分の愛人】で扉イラストを二度見(これまた必見のマリさんのイラスト!雰囲気が蘇る。薔薇の名前の修道僧を思い出させられた
2024/07/30
さつき
ヤマザキマリさんが「偏愛」するルネサンスの芸術家たちを紹介しています。色んな個性の「変人」たちのエピソードや豆知識が面白いです。学生時代の美術史の講義を思い出し懐かしい気分になりました。ヤマザキマリさん自身のプロフィールもチラッと触れられてましたが波乱万丈ですね。章の扉ごとに描かれている芸術家たちの肖像がさすが!他の作品も読んでみたくなりました。
2020/04/15
チョコ
面白かった!口絵に絵画が出ているものの、一つ一つの絵検索しながら読んでいたので、思わぬ時間がかかってしまったけれど、俄然美術館で本物の絵に触れたいーーっと思ってしまいました。ヤマザキさんは、14歳で初めて1人で渡欧したり、高校からイタリアへ留学行ったりそもそもバイタリティ溢れる方なんだと思うけれど、「変人」への愛が溢れていました。そして、ヤマザキマリさんが愛すべき変人だなぁ。実利的な知識ばかりを重んじる日本人こそ、人文的な学問が必要、、本当にそうだと感じます。
2023/02/21
もんらっしぇ
原田マハさん「楽園のカンヴァス」良かったなぁ、と思ったら、ふと不思議なことにヤマザキマリさん「テルマエ・ロマエ」じゃなくw絵画の解説読みたくなり手に取りました。彼女の波乱万丈の半生も垣間見える興味深い内容。前半部分、ルネサンスの巨匠たちを「変人」として捉えw語りつくしています。複雑な生い立ち故か人間嫌いのダ・ヴィンチ、気難し屋いえいえ政治家とうまくやれたミケランジェロ、と対比して、実は気配りの人だから早死に?のラファエロがお好みだそう。個人的に好きなブリューゲルについて多く触れてくれているのが嬉しい。→
2020/08/06
ケロリーヌ@ベルばら同盟
ヤマザキマリさんが、ルネサンスと総括される文化活動の数多の担い手の中から、愛してやまぬ人たちをピックアップして、その魅力を熱く語る本書。取り上げた芸術家の選択基準は、何らかの意味で「変人」であったこと。15・6世紀の三大巨匠を中心とした時代だけがルネサンスにあらず。そのムーブメントの源は、ヨーロッパ社会が創造的な営みから遠ざかった、所謂中世暗黒時代に於いて、自由な発想、因習を疑う心『種火』を持った人々の中に求められること。美術の枠を超え、文学や学問の分野にもその精神がある事を、簡明な文章で綴る楽しい一冊。
2020/01/07
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