演劇入門 生きることは演じること (集英社新書)
演劇入門 生きることは演じること (集英社新書) / 感想・レビュー
KAZOO
著者は同調圧力についてかなりものされています。そのようにならないためには演劇について興味を持つべきであるといわれています。私も同感なのですが今までやったことは中学の時の「ああ無情」くらいでみるのもシェイクスピアの演劇を数本見ただけです。この本では演劇という範囲ばかりではなくその関係するところなどをかなりきめ細かに丁寧に論じられていて興味を持って読むことができました。
2021/09/10
フム
オンラインで続けてきたシェイクスピアの読書会を一区切りにして、今度は現代劇の本を読むことになった。まずは鴻上さんの戯曲ということになったので、その前に6月に刊行されたこの新書を読んでみた。コロナ禍の自粛において、音楽や映画などの芸術は大変な痛みを負ったが、中でも劇場が閉ざされた演劇は深刻な打撃を受けた。しかし、著者は「演劇は劇場だけではない」と言う。私たちが他者と共に生きるときに、ある時は母であり、父であり、同僚であり、近所の住民であり、そのどれもが本当の自分なのだ。
2021/10/04
チャーリブ
「演劇入門」というと演劇を志す人たち向けの入門書のように思われるが、むしろ本書は「演劇を通して見る対人関係論」のような内容である。著者は、私たちが日常生活において場面によって親になったり、子どもになったり、上司になったり、部下になったりするような役割をも演劇だと見る。その時にそれぞれの場面で「心をこめて」自分を演じるには、本物の演劇と同じく「技術」や「練習」が必要となる。日常生活の役割を演じるときにも演劇と同じく「自意識」が最大の敵となると言う。○
2021/10/25
ココロココ
高校の時に演劇をやっていたので、店頭で見かけ面白そうだと思い購入。一時中断したが、ようやく読了。『なぜ子供達に演劇が必要なのか』の章が面白かった。シンパシーとエンパシーの違いを考えたことがなかったし、演劇はエンパシーを育てる手段と書いてあったのはすごいことだと思った。演じるのも観るのも好きだけど、演劇を観たことがない人にも、観たいと思ってもらえたら良いと思った。
2022/01/02
かんがく
演劇の魅力がこれでもかと伝わってくる、まさに入門異才的な一冊。映画や小説など他の媒体との違い、教育や企業など社会との関わりまで書かれており、演劇が持つ力の大きさが改めてよくわかった。最後のコロナ禍における演劇へのメッセージも良い。
2022/04/17
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