スタジオジブリ物語 (集英社新書)
スタジオジブリ物語 (集英社新書) / 感想・レビュー
bura
読メ700冊目。宮崎駿と高畑勲という類稀なる天才アニメ監督二人。彼等をバックアップする鈴木敏夫Pが見つめ続けた「スタジオジブリ」40年に渡るクロニクルである。ジブリアニメを時系列で紹介。様々なスタッフとの関わりや生み出す苦悩、時代背景や「今、観る側に何を届けるべきか?」という思いがそれぞれの章を持って理解出来る。これはジブリアニメファン必読の書であろう。なお本書を読んでいる時、「ジブリ日テレ子会社化」のニュースが飛び込み驚いた。監督後継者がいないジブリの新作は難しいが、既存作品をきちんと管理して欲しい。
2023/09/24
けんとまん1007
そうなのかあ~、ナウシカが39年前とは。ジブリの作品をすべて観ているのではないが、テレビなどで観る度に、何かを感じ、何かを発見する。それは、作品の深さとともに、自分自身の変化もあるからだと思う。最後にあった、宮崎さんは、今と少し先しか考えない・・・というのが、「あっ、わかるわかる・・・」。自分の中にも、そんなところがあるような。
2023/11/01
ヒデキ
ジブリの創設からの鈴木敏夫さんの思い出の物語でした。 アニメを作る場面というよりもそこへ辿り着くまでを 鈴木さんの視点で描かれています。 この人たちが、作り出す世界にどっぷり浸れた幸せな時間を 生きてこれたことが、とっても幸せでした。 そのことを改めて感じることが出来ました。
2023/06/26
へくとぱすかる
通常のアニメ評論にはおそらく書かれない、会社・組織としてのジブリを描きながら、やはりそれでもアニメ制作現場の空気が伝わってくる。どの作品にも意外なきっかけがあるもので、一度はオクラ入りになった企画が、年月をへて復活するなど、普通にあったことがわかる。感心してしまうのは「二匹目のドジョウ」を決して狙わず、そのつど新しい取り組みをしていること。「本物」へのこだわりが徹底していることなど、さすがと思える。「ナウシカ」からの歳月の長さは、あの作品でさえ初期なのかと、日本のアニメ文化そのものを見る思いがする。
2023/06/21
ぐうぐう
つくづくスタジオジブリとは、鈴木敏夫によって発展し、大きくなったのだと痛感する。むろん、鈴木と出会う前から宮崎駿と高畑勲は良質な作品を作ってはいたし、ジブリがなくとも二人は良い作品を作り続けただろうが、巨額のバジェットと多くの観客数を獲得する監督になっていたかは正直わからない。それほどに鈴木のプロデュース力は半端ないのだ。とはいえ、彼も人の子であり、すべてにおいて結果を残したわけではないのも事実。ジブリで言えば、宮崎・高畑の次世代の監督を育成できなかったという失敗はかなり大きい。(つづく)
2023/07/13
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