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辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 (集英社文庫)

辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 (集英社文庫)

辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 (集英社文庫)

作家
高野秀行
清水克行
出版社
集英社
発売日
2020-10-21
ISBN
9784087441680
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辺境の怪書、歴史の驚書、ハードボイルド読書合戦 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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岡本

専門の異なる二人による対談シリーズ2冊目。今回は交互に指定する本を読んでから語り合う読書会。2年間計8回の読書会の内容を一冊に纏めているので内容が濃い。紹介された「世界史のなかの戦国日本」は早速読みたい本に登録済み。二人の読書会の様に友人と課題本を決めて語ってみたいと思ったが果たして実現するのか。この二人の対談は是非シリーズ化してほしい。

2022/05/17

へくとぱすかる

個人で書いた書評よりも、本をめぐる対談の方が、はるかにおもしろい。採りあげられている本は、かなり専門的な本もあるのだが、高野さん・清水さんが、それぞれのプロとしての角度から話し出すと、脚注も不要なほどグイグイと読み進められる。楽しくて知的好奇心をくすぐられる内容ばかり。9本の対談を読み終われば、地理・歴史についての見方が確実に変わるだろう(逆転的!)。しかしこの「読書会」には、前もって読みこなす下準備が必須だろうから、読者としては、大変な労力の結果を気軽に読んでいるわけで、この本は実に値打ちがある。

2020/10/23

molysk

「今、ここ」を客観的に眺めようとするならば、空間的あるいは時間的に隔たった視点が必要になるのかもしれない。それは書物の力を借りて、辺境を巡り歩くことであり、歴史をさかのぼることである。例えば「ゾミア」では、辺境の山地民は未開で遅れている人々ではなく、国家の支配を逃れるために自らの意思で原始性を選び取ったのだ、という逆転の発想を述べる。イブン・バットゥータの「大旅行記」では、文化的に先進だったイスラム圏を通して、大航海時代でつながる前の十三世紀の世界が描かれる。二人の怪書・驚書ガイドによる超時空比較文明論。

2023/11/27

トムトム

日本史の歴史家さんと秘境探検屋さんが同じ本を読み、感想を述べあう本。面白かった!もっと読みたい、足りないよ!日本の戦国時代や鎌倉時代みたいなのが現在進行形な国や地域はある。今でも国によっては戦争をしていたり独裁だったり殺人の捜査がろくすっぽ行われなかったり。今の日本が人類文化の標準ではない。縄文人も現代人も、生物学的にいうと大差ないので恐らく考える事は同じ。たかが数万年、進化という程の違いは生じていない。この本で紹介されていた参考文献、全部読んでみたくなりました!

2021/06/25

Shun

お二人の読書会の記録。この読書会には前の回があり「世界の辺境とハードボイルド室町時代」という本になっていてそちらもいずれ。互いに面白いと思った本を提案し、読了後に語り合った様子がとても楽しそう。主に歴史や文明論の専門的な内容は次第にマニアックな方向へと進み、知らないことだらけでも興味が湧きます。まず第1章「ゾミア 脱国家の世界史」という初めて聞く用語が手強そうな印象。他にイブン・バットゥータ「大旅行記」は更に手強そうだが機会があれば。比較的読み易そうな本では町田康「ギケイキ」と、まずここから始めてみたい。

2021/03/27

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