宴の前 (集英社文庫)
宴の前 (集英社文庫) / 感想・レビュー
ミカママ
政治小説を面白いと思える日が来るとは。舞台は新潟(推定)、知事選を目前に保守と革新のたたかい、日本一の保守王国といわれる県の現知事派に立ち向かっていくは、元五輪メダリスト中司涼子(たぶん美人)。そこへ体制とがっちり組んだ地元紙記者や地元フィクサーも絡んできて…。堂場さんのよく知る世界からの選挙戦が縦糸ならば、スポーツマンシップも横糸で彩りを添える。四年後の涼子も見てみたい。ぜひ続編を。
2022/03/18
あすなろ
堂場氏が描く政治・選挙エンタメ小説がここまで面白いとは失礼ながら思いもしませんでした。多作である先生の作品はとても読み切れず、また経済的にも購入し切れず、正直、あらすじより興味ありながらも未読の蓋をしようとしていた作品。しかし読友さんのお勧めで読んで良かった。今では堂場氏の筆と政治若しくは選挙は合うのだと同じテイストの次作、若しくは本作品のシリーズ化を願っております。選挙小説はありそうで良書少ないジャンル。ましてや地方の知事選を描いてここまで面白いとは。失礼致しました!
2022/04/17
KAZOO
堂場さんの政治ものです。ある地方の県知事選をめぐる話であまり知らないこともあり楽しめました。4選している現職知事の後任の有力候補が急死してそのあとがまをどうするかちうことでそこに元オリンピック選手でメダリストの女性が出馬しようとします。政治素人に対して選挙請負人が教育するところが興味よく読みました。かなり勉強しなければならないということですね。結果は常識通りとなった感じです。
2022/01/05
keiトモニ
冬季五輪のアルペン競技で女性唯一のメダリストで知名度抜群中司涼子が知事選挙に出馬。相手は4期16年の現職で総務省落下傘知事安川美智夫。世論調査では新人中司の優位は動かない。その中司涼子が述懐する“オリンピック銅メダルではやり尽くした感覚を味わった。今の自分に出せる全てを出し結果は天に任せた…選挙はスポーツではなかった。勝つか負けるか2つに1つ。3位迄メダルのスポーツとは違い負けた人間は全く評価されない”…でしょうね。落選すればただの人でなく、それ以下になるのです。数十年ぶりに“宴のあと”を読んでみますか。
2022/04/16
ひ ほ@新潮部
堂場さんの作品では初めて(私の中では)の選挙戦のお話。選挙前の攻防を描いているので『宴の前』という題らしいです。選挙の裏側で起きている動きが丁寧に描かれており面白かったです。
2022/04/03
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