早朝始発の殺風景 (集英社文庫)
早朝始発の殺風景 (集英社文庫) / 感想・レビュー
麦ちゃんの下僕
舞台は千葉県の架空の街「啄木町」周辺、登場人物は2つの高校の生徒たち…電車やファミレス・観覧車といった5つの“空間=密室”で生じた“小さな謎”をきっかけに、2人/3人の関係が変化する様子を描いた短編集。派手さは全くありませんが(笑)青崎さんならではの“ロジック”の面白さは健在で、特に「夢の国には観覧車がない」には一本取られましたね!そして裏染天馬シリーズ同様、高校生の単純そうで複雑な心理を描くのが本当に上手いなぁ~と感心させられました。後日談も兼ねて各話をリンクさせていく「エピローグ」も実に秀逸です!
2022/02/13
馨
ちょっとした謎解き短編集。全て学生が主人公で若々しい。早朝始発電車に乗車する同級生の目的は ?主人公のデザインTシャツに賛同してくれない友人の理由は?捨て猫を捨てたのは誰?病気の同級生の寝ている部屋は誰の部屋?ちょっとした謎を解決するだけの話だけど、ちょっとした謎にしては種明かしが想像つかなかったです。表題作が1番サスペンス寄りでしたがエピローグで結果もわかります。
2022/04/20
美紀ちゃん
こわ!殺風景。変わった苗字。 びっくりした。面白い! 最後まで読んで、また料理のレシピ的なメモ帳に戻って読み直す。 皮を剥いてどうとか、ぶつ切りにしてどうとか。 エピローグも繋がり良い。 メロンソーダの話は友情。最高。 観覧車の話、(観覧車といえばロッキン。ロッキンの観覧車もラブシャの熱気球も乗りたいと思うが、いつも乗れない。) 夜の本気ダンスが出てきて嬉しかった。 短編集5作、面白かった。
2022/03/10
ベイマックス
連作?短編集。おもしろかった。ミステリーだから、色々想像しながら読んでも、「違った」と思うばかりだった。最後に連作風にまとめてるのも面白い要因の一つ。ただ、殺風景って(笑)
2022/08/07
Kazuko Ohta
たいして親しくもなかったのになぜか思い出す同級生。私の場合、その同級生と数十年後に再会したと思ったら、しばらくして彼女が亡くなってしまったから、本作を読むと懐かしさと同時に切なさに襲われます。本音が出る瞬間に心を掴まれる。連作風で連作ともいえない短編5つ。ミステリーとは思わずに読みはじめたから、意外としっかり謎解きであることに驚きました。何度か声に出して笑う。特にツボだったのは、「穴があったら埋まりたい」。そうだよねぇ。入るぐらいでは収まらないほど恥ずかしいときってあるよねぇ。青春って、やっぱりいいな。
2022/02/28
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