坂下あたると、しじょうの宇宙 (集英社文庫)
坂下あたると、しじょうの宇宙 (集英社文庫) / 感想・レビュー
佐島楓
本作を読んで、現代詩っておもしろいじゃん、と思ってもらえたらしめたもんだ。誰でも詩人になれるし、無意識のうちにことばを紡いでいるひとはたくさんいるだろう。そのすべてが詩だし、文学なのだ。ハードルは意外と低い。
2023/04/03
優希
面白かったです。詩を書くあたるに影響され、自らも詩を書き始める毅ですが、あたるの才能に少なからずも嫉妬していたんでしょうね。そんな中、あたるの詩がネット上に盗作され、それを機に筆を折る姿が切なかったです。17歳という全てを執筆活動に捧げるエンタメでもあり、最近話題のAIも絡んでいるようで、まさに現代小説という印象を受けました。
2023/12/14
ちぇけら
きみのぜんぶがわからない。揮発性だったらかんたんなのに、きみは生きているだけで発光です。絶望はきのうだけで満ちている、すぐそこに詩があって、もうそこに詩がなくて花を、読んだら文学に咲く?それは熱です、あなたたちには甚だかんけーのないことです、ひたすらにコーラが発汗する夏だから、きみは愛が好きですか?きみは文学ですか?詩の、改行の、その隙間に佇む「/」ですか?ことばを射精するのが好きです、ことばが、湧き上がるその気泡が、爆ぜて、空気に混じって孵化す、る、それは夏だから暑いです。熱いです。熱い熱い熱い愛です。
2023/09/29
huraki
文学の才能に溢れた坂下あたると、そんな彼に憧れて詩を書き続けている佐藤毅。ある日ネット上にあたるの文章の盗作疑惑が浮かび上がる。自分の気持ちや感情を表す語彙を幾千もの言葉や文章の中から吸収し、掬い上げて紡いでいく。文学における才能や生み出す苦しみが伝わってくる。それでも自分のためにあるいは誰かのために創り出す作品はいつだって感情を揺さぶり、温かさに満ちていると信じたくなった。
2023/04/08
Shun'ichiro AKIKUSA
エモさ。
2024/03/23
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