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太陽の庭 (集英社文庫)

太陽の庭 (集英社文庫)

太陽の庭 (集英社文庫)

作家
宮木あや子
出版社
集英社
発売日
2013-02-20
ISBN
9784087450408
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太陽の庭 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

ファンの皆様、ごめんなさい。酷評です。それはお前が気に入らなかっただけだろうと言われるかも知れませんが。茶道や華道の家元宗匠制度に、民話「うぐいすの里」。オスマントルコのスルタンのハーレムに、『源氏物語』の六条院。シェイクスピアの『マクベス』もあるかな。それらを混淆させて浴槽に入れ、そこに谷崎のエッセンスを一滴たらしたような作品がこれ。きわめて通俗的である。通俗的とはどういうことか。それは、読者に想像力の余地を残さないということでもある。観念や想像が飛翔しない、あるいはむしろ飛翔を阻むのである。

2019/01/28

三代目 びあだいまおう

地図にも載らず、一般人はその存在自体を知らない。超上層階級の者だけがその存在を知り、神と崇められている一夫多妻制の隔離空間『永代院』 繰り広げられるは、女達の、跡目と寵愛を求める争いや嫉妬、世間や情報との隔絶が生むドロドロ感。ウーン、前半の3章で合わないと感じました(謝) 女性の感性にはきっとすごく合うのだろうと思う。霧のように幻想的な香りが漂う感じ?ごめん、やめよう!と珍しく決意し最後に触れた4章で急に展開が変わる!時を隔てて空間が混濁するような違和感があったかな。私には少し苦手な分野かもでした‼️🙇

2019/08/27

優希

宮木あや子さんは2つの顔を持っているなとつくづく思います。この作品のような側面は少女漫画のようですね。神と呼ばれた一族の愛憎と官能が美しかったです。隔離された世界を描いているからか、現実感は薄く、幻想的な空気が漂っていました。閉ざされた世界の情景や情交が綺麗です。日本神話のような雰囲気を感じました。これだけ美しいのに崩壊への道を歩み、誰もが加害者であり被害者である救いのない物語になっていく不条理さ。現実に引き戻される瞬間、全てが夢のように感じました。

2015/11/04

真理そら

前半の永代院での閉鎖された大奥的な一夫多妻なのに、希薄な人間関係の中で生きる少年少女を描いている部分は好きだ。永代院の崩壊に向かう表題作部分は視点が雑誌記者になっている。平等や正義を追及しているつもりで取材にのめり込む女性記者から全く清々しさを感じられないのが読んでいて辛かった。扇動者になるつもりはなかったのだろうけど、では、どういうつもりで?と思ってしまった。

2022/06/02

りょうこ

前作の『雨の塔』もリンクしてきてて雨の塔の謎も少し明かされる。閉鎖的な永代院の生活や風習が気になる。あの後どうなっていったのか?これにリンクするまた新たな作品もあれば良いのにな。全体的に漂う非現実な世界観になんか引き込まれてしまう。面白かった!

2014/07/06

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