そのときはそのとき 4 楽老抄 (集英社文庫)
そのときはそのとき 4 楽老抄 (集英社文庫) / 感想・レビュー
優希
ユーモアとあたたかさが満ちていました。人生色々あるけれど、「今のところは」でいいではないかという前向きな姿に憧れます。歳を重ねていくことで豊かになる大人文化の楽しみがあるからこそ人生を楽しめるのだと思います。歳をとるのは自然なこと。それを飄々と受け止め、今を生きていきたいです。
2018/06/17
双海(ふたみ)
語彙が豊富。戦前の教育もさることながら、田辺さんの読書量と言葉への興味関心の強さの結果かなぁという愚考・・・。
2015/01/28
アオイトリ
おせいさんの滋味豊かなおしゃべりがききたくなる。品高く、平明な芸術を愛する浪花びと。温暖な気候…長い爛熟した文化は屈折したユーモアの優越心を生ましめた、という考察がとても腑に落ちる。感情的に衝突しやすい関東人からすると、その衝突回避の技術や才覚に憧れるなぁ。おっちゃん語録より、才能も資本も、ちょびっとあればええのんじゃ。それを回し回しして、今のところはでつないでいったらエエのんよ。キリキリ理想に向かって無理する自分がゆっくり解ける心地。頼藤和寛先生のあらゆる差異は烏有に帰する、気になります。
2022/11/19
NIKE
田辺聖子さんのエッセイは軽やかだけど、語彙が豊富で味わい深い。亡くなったご母堂が97才で老眼鏡の上に大きな拡大鏡で月間「文藝春秋」を読まれていた写真の話、印象的。この親にして…なのね。死んだ愛犬の火葬を短編仕立てにした話、フランス恋愛小説についての随想、源氏物語の女性登場人物のこと、ご主人の最後を綴った日記のこと、すべて、からっと軽く、しかし滋味豊か。
2013/05/09
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