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鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様 (集英社文庫)

鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様 (集英社文庫)

鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様 (集英社文庫)

作家
朱川湊人
出版社
集英社
発売日
2013-08-21
ISBN
9784087451030
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鏡の偽乙女 薄紅雪華紋様 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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KAZOO

朱川さんの大正時代を背景とした連作短篇小説です。画家になりたい語り手と若い画家が主人公のふしぎ感漂う物語です。読んでいてある意味連城さんの作品を思い出してしまいました。連城さんはミステリー感が強いのですが朱川さんは怪異的な部分で読ませてくれます。

2021/11/10

ポップノア♪@読書停滞中

連作短編集5作品。画家志望の功次郎が、生きている死者「みれいじゃ」等を見分ける霊的な能力を持つ青年·雪華と出会うところから物語は始まる。昭和中期を舞台にした「ノスタルジック·ホラー」がお得意の朱川さんですが、今回は大正3年。因みに、大ヒット中の鬼退治アニメ映画を真似た訳ではありません。こちらが本家です!(笑) みれいじゃとは、何かに強い執着を持っている悲しい存在とのこと。確かに、目が不自由な妻と幼い娘の為にそれになった男の話は切なかったなぁ。しかも、自然の理を曲げた罪で必ず地獄に落ちる運命だなんてね(泣)

2020/10/31

みかん🍊

時は大正初期,画家を志し家を出た風波は偶然志を同じくする不思議な青年雪華と出会い彼の住む蟋蟀館へ下宿する事になる、それ依頼摩訶不思議な出来事に遭遇し、雪華と共に解決の手伝いをする羽目になる、ゴーストハンターの物語。この世に妻や子、想いをよせる相手に対する未練を残し「みれいじゃ」になってしまう儚くも悲しい存在。実在の竹下夢二や石川啄木などや実在の人物をモデルに架空の人物として描かれていたりという所も楽しめる、平井某って誰かと検索して探してしまいました、あの方だったんですね。

2015/11/27

アッシュ姉

朱川さん10冊目の出会いは、大正ロマン漂う怪奇幻想譚。期待を裏切らない面白さで満足度高し。この世ならざるものが引き起こす不可思議な出来事に巻き込まれていく展開が、わくらばシリーズと似ているが、こちらの方が楽しくて好き。雪華と風波の青年画家コンビもナイスだし、惣三郎の妖しい魅力にも惹かれてしまう。「みれいじゃ」「コレクタア」など、朱川ワードの響きがとってもいい。まだ明かされていない謎もあるので、続編の文庫化が待ち遠しい。

2016/06/17

はつばあば

大正時代はなんとも言い難いロマン溢れる時代。に、関東大震災という厄災と混ざりあって幻想的な怪異を難なく受け入れられる。竹久夢二の絵からして耽美的だもの。そんな時代に「みれいじゃ」が。この世に死んでも死にきれない執着を持つ者。志半ばで死霊となった者。愛の為にこの世に縛られている・・否、死者に対する私達の未練が「みれいじゃ」をつくってしまったのかもしれない。東北大震災で大勢の死、イジメによる死。事故死など。「みれいじゃ」は決して大正時代の怪異ではなく、ふと、振り返った時私達の傍にいてくれてるかもしれない

2016/04/01

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