KADOKAWA Group

Facebook X(旧Twitter) LINE はてブ Instagram Pinterest

十二年目の映像 (集英社文庫)

十二年目の映像 (集英社文庫)

十二年目の映像 (集英社文庫)

作家
帚木蓬生
出版社
集英社
発売日
2014-11-20
ISBN
9784087452518
amazonで購入する

十二年目の映像 (集英社文庫) / 感想・レビュー

powerd by 読書メーター

★グラスハート★

1.0 序盤からこの小説は帚木氏だろうかと疑ったぐらい引き込まれない作品で、ただ文字を読んだ。 12年前の学生運動側(安田講堂モチーフか)から撮った映像の行方、社会派小説で押し続けるのかと思えば、こんなに濡れ場シーン必要?って感じるぐらい多かった印象。ツメの無理やり放送事故を起こす。 私の年代ではない内容だったので、イマイチ理解が出来なかった。ただただ読む苦痛を味わった作品。 1986年刊行、2014年文庫が物語っているように思う。

2021/08/31

おか

読んでから もう一週間以上経っての感想!帚木さんの読み直しに作品目、帚木さんにしては珍しい題材 大学紛争 そうあの安田講堂立てこもり事件。当時私は全く関心のない高校生。立てこもり現場の内側の映像があるという設定だが そこには真実味もあった。しかし 帚木さんには珍しく多彩な性描写にちょっと驚き 元の職場の放送局の様々な描写が あまり興味ない私には頭に入りずらかった(笑)しかしもしこの映像があったら 周囲の若者(自分も含めて)大きな影響力があったであろう。

2019/09/27

saga

積読本を消化するために読んだ。当たりハズレで言えばハズレだ。東大安田講堂事件がモチーフ。12年前に学生運動を起こしている側から撮った映像の行方をめぐる社会派小説……なのだが、濡れ場が必要以上に多過ぎる。ハードボイルドと娯楽小説の二兎を追ってしまい、中途半端な仕上がり。結末の放送事故の顛末も、何だかモヤモヤしたまま強制終了させられた感じ。

2021/03/13

すこにゃん

読むのに時間がかかった。大学闘争とは一体何だったのだろう。学生側から撮ったフィルムに命を懸ける価値を見出すその感性が自分には理解できない。おそらく団塊の世代の一部にしか解らないものであり、その価値を描いた著者はきっと闘っていたのだろう。かつて著者が勤務したTBSに東大閥があり報道を通じて大学闘争の延長らしきものをやっていたという解説は新鮮であり、この本が書かれた理由が理解できた気がした。今のTBSにはその世代も退職してもう残ってはいないのだろう。

2015/04/28

KEI

安田講堂事件は2016年の今、47年の時を経てしまった。私は学生闘争の年代では無かったのでTVでその攻防戦を観ているだけだった。故に、本書の設定である事件後12年を経て、内部から撮影したフィルムを巡って殺人が起きたり、放送時間をジャックして映像を流す事に命を賭ける意味が理解できていない。一人称で語られるストーリーだが、語り手が変わるので読み始めは中々進まなかった。安田講堂に立て籠もった学生は未遂に終わったが、主人公は彼らの生き様を放映する事で、思いを遂げた様でラストは救いがある。著者の作品中では低位置。

2016/10/25

感想・レビューをもっと見る