奇兵隊の叛乱 (集英社文庫)
奇兵隊の叛乱 (集英社文庫) / 感想・レビュー
り こ む ん
奇兵隊まつわる6編。かなり、辛口で、厳しい語り口。後半は、幕末と言うより、そこから繋がって行く明治政府を立ち上げていった、上層部にたいしての厳しい見方が目立つ内容だった。つまらなくはない。面白いのだけど、とーも、葉室さんの解説なもあるように「疑念」が強すぎるところが…ちょっと、読んでいてつらかた。ヒローを求めて、美談を求めているわけではないのだけど、最後の言葉が痛々しく感じてしまう。
2015/04/22
Ribes triste
奇兵隊の成立から消滅まで。早乙女氏の長州嫌いぶりが炸裂していて、なかなかの読み応えです。
2015/07/13
たかっさ
最後の2段落が全て。長州嫌いが炸裂
2024/04/21
Mikey
奇兵隊が明治維新後にかなり虐げられて山縣らの軍監だった上の者はこれを利用して偉くなっていったというのは語られていなかった史実で、いかに明治新政府が史実をねじ曲げ一部の薩長の者達の私利私欲で成り立って行ったがよく分かる。開眼の一冊。葉室麟さんの後書きもいい味を出している。高杉をこくひょうしているのも興味深い。
2020/11/07
くす
図書館にて。奇兵隊の設立から解散に至るまで、幕末〜明治維新後の動乱までを描く。奇兵隊には、正に対して奇などロマンある響き、三千世界の〜などの逸話通り高杉晋作の洒落た雰囲気を感じていたが、その実権力を得る道具だという史観はなかなか説得力がある。佐幕派への攻撃の口実づくりなど狡賢い策をめぐらし、弱者を強者の権力の道具とする見方には作者の悟りに似た考えを感じさせられた。とはいえ実直なあり方に苦言を呈しつつ、狡猾なあり方に批判的な論調は正しくはあるがやや他人事のようにも見える。引用も説明が少なくやや読みにくかった
2020/07/27
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