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仙台ぐらし (集英社文庫)

仙台ぐらし (集英社文庫)

仙台ぐらし (集英社文庫)

作家
伊坂幸太郎
出版社
集英社
発売日
2015-06-25
ISBN
9784087453263
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仙台ぐらし (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ハイランド

あまり風景描写もないあっさりしたエッセイだが、既視感が凄い。なぜかと言えば、自分も同じ仙台暮らしだからである。著者紹介を見れば世代こそ違うが同窓ではないか。同じような時を同じような場所で過ごしている訳だ。なるほどそういうことか。著者の本は初読である。冷たい先輩で申し訳ない。作者の観察と自意識過剰、そして考え過ぎと心配性。うん。共感できる。そして震災。街は震災前のように賑わってはいるが、時折かさぶたが疼くように、あの時の傷が蘇る。さて、何十年かぶりに母校のキャンパスを訪れてミルクコーラでも頼んでみようかな。

2015/09/18

mae.dat

エッセーでも妄想力逞しく、伊坂ワールドを繰り広げているのですね( ¨̮ )。心配症の伊坂さん。ありもしない展開に杞憂しつつ、現実に起こらない様に按じる事で、現実の事とならない。又は軽減されていると。伊坂さんが犠牲(?)になる事で、我々の暮らしも安寧が齎されているのですね。ありがとうございます。「木を隠すなら森の中」の如く、ヒーローショーの怪人に本物が混じって居るかもと脅える伊坂少年かわええ。この発想が小説にも反映されて居ますね。あと、家に帰ったら「ソンソン弁当箱」聴いてみますわ。

2022/06/21

こーた

作家の街を見つめる眼差しはどこまでも優しい。伊坂さんの小説は、しばしば仙台の街が舞台となる。殊更に街の特徴を描くわけでもなく、ほかの都市でも十分成立しそうなおはなしだが、読めば仙台の街が思いだされて、また行ってみたくなるから不思議だ。地方都市だが田舎すぎず、品があるけどのんびりしていて気取りがない。そんな距離感がちょうどいいのかもしれない。仙台の街には、黒澤や陣内や、ちょっと変わった能力を持つ人びとが暮らしている。それに朝の喫茶店で執筆をする伊坂幸太郎も、もちろんいる。行けばかれらに会えそうな気がする。

2019/06/05

夢追人009

杜の都・仙台に暮らす伊坂さんの謙虚で優しく心配性の飾らないお人柄が滲み出た好エッセイ集です。著者の美点は何気ない日々の暮らしの中に小さな可笑しみとささやかな奇跡を見つけ出す才能でしょうね。「ミルクコーラ」「四匹の仔猫を咥えて来た白猫」「髭の剃り跡を触って欲しがる変なおじさんは未来の息子?」「ソンソン弁当箱との縁」等々、きっと全てが「僕は、楽しい話を書きたい」の心情に繋がるのでしょう。『ブックモビール』震災復興支援の善と掏摸・不倫の悪と人にある二面性が著者の持論なのでしょう。馬券は×だけど巨人国は〇なのか?

2018/11/21

hitomi.s

大好きな友だちに会う為に地元仙台に向かう新幹線で再読。忘れてた。この本、ニヤニヤしちゃうし泣くんだったとすぐに思い出した。同じ幼稚園小学校に通って、学区が分かれ隣の中学になってからも男の子の話ばっかりの文通をした仲のひとり。ほんとに特別な友だち。プラス避けていた親孝行も。会えてよかった。楽しかったしうれしかった。また来るよ。だからまた会おうね。

2018/12/29

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