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世界地図の下書き (集英社文庫)

世界地図の下書き (集英社文庫)

世界地図の下書き (集英社文庫)

作家
朝井リョウ
出版社
集英社
発売日
2016-06-23
ISBN
9784087454529
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世界地図の下書き (集英社文庫) / 感想・レビュー

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相田うえお

★★★★☆17003 両親を失ったり離婚,家庭内暴力など色々な理由で心に傷を負って愛情を欲している子供達が集まる児童養護施設、その子供達と周りの人達のちょっと切なくも明るく生きようとする物語。考えさせられます。子供自らは親を選べません。経済や環境も含め、現状を受け止めるしかなく、努力しても子供にはどうにもならない事がたくさんあります。親の都合で将来の夢が叶わないのは辛いことです。でも、そういう環境の子供達ならば、将来は家族の絆を大切にし人の心の痛さがわかる人になる事でしょうね。幸せになってほしいですね。

2017/01/09

mmts(マミタス)

既にレビューにあるように、ちょくちょく捨てがたい台詞がありました。児童養護施設をピンポイントにするのではなく、イジメや奨学金など時事問題を取り上げていました。ラストはありきたりなハッピーエンドじゃないけど、それ以降に希望を感じられました。個人的には、あの二人の恋の行方が気になりました。いつか後日談を執筆して欲しいです。迷える子ども達に読んで欲しいし、大人になっても悩みはありますからね。老若男女に読んで欲しいです。朝井リョウさん、あんなに若いのに着眼点が尋常じゃないですし。とにかく何度も読み返したいです。

2016/07/03

takaC

小学生が主人公なのでこの終わり方しかないということですね。

2017/05/13

ゆきねこ

筆者が23歳の時に描いた児童向け作品。児童養護施設が舞台。訳ありの子供達。みんな苦難を抱え、人間関係もうまくいかない。いじめも当然。年長の少女に至っては、頭が良いのに大学進学の夢が閉ざされてしまう。頭がよく世の中のためになる子供が思う存分勉強できたら、社会の宝物になります。すべての子供達の希望と能力に応じて進学できるように社会は変わって行かなくては。朝井さんは、早稲田在学中に直木賞を取り、大企業に就職し、きっと何の不自由もなく育ったはずなのに社会の底辺にいる子供達に共感できる。キャパシティを感じる。

2020/10/18

エドワード

家庭に障害があって、児童福祉施設で暮らす、佐緒里、淳也、美保子、麻利、泰輔。ひとつ屋根の下に暮らす五人は本当の兄妹のように仲が良い。どことなく懐かしい印象を受けるのは、昔ながらの質素な共同生活だからだろうか。学校で仲間外れやいやがらせに会う五人が助け合う様が健気だ。一番年長の佐緒里への、泰輔のほのかな思慕がいい。こども心にも喪失感はあるのだ。「大切な人がいなくなってしまう。」大学受験を諦める佐緒里のために、ある計画に奮闘する四人。「いつか必ず、仲間に絶対出会えるよ。」そのとおりだ。がんばれよ、子供たち。

2019/04/10

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