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鏡の花 (集英社文庫)

鏡の花 (集英社文庫)

鏡の花 (集英社文庫)

作家
道尾秀介
出版社
集英社
発売日
2016-09-16
ISBN
9784087454871
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鏡の花 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ナルピーチ

6章からなるその物語は道尾先生らしい独特な世界観を感じさせてくれた。各章ごとに軸となる家族が変わり、登場人物達の“近しい存在”の死を描いていく。そこに哀しさはあってもいわゆる恐怖を連想するような印象は持たない。だが、読んでいて面白い小説と問われるとまたそれも違う。時には儚さを、時には虚しさを、そして時に美しさを表現したような感覚。どこか奥深さを垣間見せる読後感はまさに不思議体験をしたかの様な気分だった。

2023/01/24

扉のこちら側

2018年173冊め。著者の作品では苦手なものもあったが、この作品は好きな方。全編に死の香りや物悲しさが漂っていて、でもその暗さに心惹かれてしまう。連作短編風であるも、前作に登場した同名の人物の設定が少しずつ違っていて、タイトルの「鏡」の暗示するいくつもの並行世界の雰囲気が楽しめた。

2018/06/06

紫 綺

単行本にて読了。微妙にズレていくパラレルワールドの描き分けがスゴい!

2016/10/26

相田うえお

★★☆☆☆19033 ①部屋に落ちた猫の毛をコロコロローラーでコロコロするけど、また落ちるので猫の方をコロコロ〜、何度もしてたら猫が消えちゃった。って言う話、面白い!ピノキオならぬ禿げキオの話も可笑しい〜、嘘をつくと鼻が伸びるんじゃなくて禿げになるとは。。②誰かが何か少しでも違った行動をしていたら結果は変わるかも〜。③付け焼き刃 、切れ味の悪い刀に鋼の焼き刀をつけたことに由来④クラゲはE.クラプトンの仲間ではない⑤ツクシはスギナだ⑥鏡に映る、左右は入れ替わるのに上下は入れ替わらない。面白い誤解釈〜。

2019/04/14

nobby

誰かが死を迎えた世界、そこでの後悔や嫉妬・疑問など様々な想いを実に美しく描く短編6つ。各編が絡む連作短編と思いきや、実は死んだ人物を変えてのパラレルワールドには少々戸惑うばかり。弟から姉、夫婦と息子など視点を変えて表されるifが、どれも哀しくて切なくて…中でも第三章「きえない花の声」の最後に明かされる瀬下の死の真相の衝撃が、伏線多しも含めてたまらなかった。第四章「たゆたう海の月」は誰が亡くなるか思わせぶりな様と最後に気付く事実に安堵出来るのが印象的。第六章で繋がる世界に少し強引さ感じるが読後感は心地よい。

2018/06/14

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