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春、戻る (集英社文庫)

春、戻る (集英社文庫)

春、戻る (集英社文庫)

作家
瀬尾まいこ
出版社
集英社
発売日
2017-02-17
ISBN
9784087455410
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春、戻る (集英社文庫) / 感想・レビュー

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さてさて

「春、戻る」、というとても瑞々しい響きが印象的な書名のこの作品。そこには、主人公・さくらが封印した過去の記憶の中に、次へと進むためのヒントが隠されていました。ある日いきなり現れた『おにいさん』の存在に振り回される さくら。結婚を前にして、過去のふりかえりが求められる大切な日々の中に、そんな さくらを導くように関わり合いを持つ『おにいさん』の存在。ファンタジーなのか、現実なのかの中間点をふらふらと揺れ動く瀬尾さんらしい物語の展開に、すっかり魅了されたこの作品。清々しい余韻がいつまでも残る、そんな作品でした。

2021/07/26

私にとって瀬尾さん作品2作目です。表紙も可愛く、ストーリーもほんわかあったかい。今のように暖かく春らしい陽気の日に読むのにぴったりでした。 お兄さんの正体はところどころ小さくヒントは出ていたものの意外な人物でした。最後はお兄さんが誰であろうがお兄さんはお兄さんで、そのままそばにいてと思ってしまいました。つらい状況の時、私も自分のことばかりで周りが見えなくなることが多々あり、忘れたい過去も多々ありますが、こちらが気づかないだけで影で気にしてくれたり支えてくれる人がいることが本当に大きな力になると思います。

2017/04/16

zero1

どこかにあなたを見ている人がいる。それだけで挫折があっても生きていける。和菓子店の山田と地味な結婚が決まった36歳のさくら。目の前に現れたのは、兄と名乗る年下の男。さくらに厚かましく料理を教えるこの男の正体は?教員時代の失敗や父親不在は作者の経験が生きている(後述)。人の繋がりって何だ?家族でなくても人は強く濃く結び付くことができる。本書はそれを証明した。読めば分かるが「卵の緒」、そして19年本屋大賞「そして、バトンは渡された」にも通じる作品。地味だが読みやすく、瀬尾エッセンスがいっぱいの一冊。

2019/12/07

mae.dat

安心のまいこさんワールド。兄を名乗る年下の男性が突然やって来る。そんなおにいさんに巻き込まれる話なんですけど。おにいさん、ぐいぐい来るんですよ。ちょっと踏み込みすぎぢゃ御座いません事? 男性である儂でも、その速度で詰め寄られたら恐怖を感じるよ。ましてや、女性のさくらさんなら……と、思わずにはいられません。一度会っただけのおばあちゃんとも長話に花を咲かせるし、何というコミュニケーション強者。と思いきや、小学生の頃は人気者になれず、手品や物真似を覚えたり、そして披露出来ず。と、設定がぐらついている様な気も。

2022/08/21

エドワード

ある日、36歳のさくらの前に現れた24歳の<お兄ちゃん>。「へ?」「いまだに先に生まれた方が兄っていうシステムを導入してるの?」何だこの設定は??さくらは間もなく和菓子屋の山田さんと結婚する。お兄ちゃんは結婚式で手品を披露しよう、と言い出す。両親が隠していたってのはナシだ。まず考えたのが未来人だ。あるいは妖精?助けた生き物の化身とか?まさか。お兄ちゃん、遊園地が初めてだというし。でも人間の彼女を連れて来たな。う~ん、わからない。お兄ちゃんの正体はネタバレなのでヒミツ)^o^(でも最後は心暖まる終幕ですヨ。

2017/02/24

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