岳飛伝 6 転遠の章 (集英社文庫)
岳飛伝 6 転遠の章 (集英社文庫) / 感想・レビュー
W-G
歴史上から岳飛が消える。どうアレンジして楽しませてくれるのかと期待していたが、著者も上手く消化しきれずに、もて余してしまったのではないか。岳飛の秦檜への反発に説得力がなく、どことなくぼんやりしたまま処刑の話しが進む。いっそ秦檜を、もっとヒールに徹して描いていれば、こうはならなかったと思うのだが、そこそこに男前なだけに、なんでそうなる?という結果ありきの展開になってしまう。こうなると、岳飛の行動の一貫性のなさも、取り繕いようがなく、盡忠報国といいながら、南宋を相手に、漢民族同士の争いにならざるを得ない。
2022/02/24
しんごろ
梁山泊。さらに南宋に金国。それぞれが力を蓄える。南宋も金国も交易によって国を作るのか?交易の場も戦場と化しそうだ。そして、力を蓄えた時、壮大な闘いの幕開けだと予想される。しかし岳飛…。おまえはどうなるんだ。全く予想がつかない。梁山泊は、1人の漢の意志を受け継いで、燕青が動く。あの漢は、なんだかんだで梁山泊の屋台骨だった。そして、ラストに忘れていなかったぞ!ようやく地味だが、あの漢も登場。ずっと登場しなかったから、病気かと思ったぞ。めちゃめちゃ気になる終わり方。続きが気になる。
2019/07/28
アルピニア
南宋軍の総帥にという秦檜の要請を受け入れない岳飛。秦檜はついに岳飛を処刑することを決める。呉用の遺言に従い、燕青、褚律、候真と羅辰が率いる致死軍が岳飛を臨安府から救出する場面が圧巻。その後、岳飛は南の大理へ向かう。李師師と旧宋青蓮寺、韓世忠が率いる南宋水軍、金国の市場を動かす蕭炫材、西陵で働く韓成、そして南の王国蒲甘の動きも目が離せない。
2021/10/17
眠る山猫屋
久々の再開です。水滸伝からの読み直し欲求から暫く寝かせてしまったのですが、やっぱり面白い。登場人物たちも孫世代になるとちょっと追いつけないのですが、岳飛周辺は新世代だから読み易い。軍閥としての岳飛は処断・処刑されてしまいますが、主人公は当然死なない(苦笑)。史実は知らないのですが、岳飛の南方への(堂々とした)逃避行は良かったです。燕青や致死軍の面々のフォローも、久々の活躍ぶり。南方開拓団も気になりますが、平穏な数年間が更なる暗闘の時間になるのでしょうか。
2019/11/27
ポチ
岳飛が梁山泊により助け出される。今後は互いに手を取り合うのだろうか?次巻に期待ですね。
2022/04/02
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