短編少女 (集英社文庫)
短編少女 (集英社文庫) / 感想・レビュー
扉のこちら側
2018年200冊め。先に読了した『短編少年』同様に、2012年刊の『あの日、君と Girls』を再編集したものであると知らずに購入してしまった。自分が少女と呼ばれる年代だったとしたらどの子と友達になれるだろうか。村山由佳氏が今はだいぶ作風が変わってしまったがこれはまだ昔の作風。
2018/06/20
しいたけ
上下巻あるものの上巻の感想を書くのが苦手だと時々言い訳していますが、アンソロジーの感想を書くのも苦手です。ひとくくりに出来ない、それぞれの感動があります。少女といわれる季節は明けそうで明けない梅雨の時期、ちょうど今頃だと思っています。何もしなくても汗が出てきて、雨にも濡れるしカラッとしないし、灼かれる夏への期待と不安で落ち着かないし。どの短編の少女にもあの日の自分を投影して読みました。まだ少女だった自分を忘れていないことを、嬉しく思った読書でした。
2017/06/27
yanae
「少女」をテーマにしたアンソロジー。「あの日、Girls」と「あの日、Boys」から選定された9編とのこと。豪華な作家さんだったので手に取る。甘酸っぱい少女時代が描かれて懐かしいような、あの一番不安定な時期を思い返す。好きだったのは、中田さん、橋本さん、村山さんでした。中田さんは、やっぱり影のある人を書くのがホントにうまいくて大好き。ミステリとしても楽しめた。村山さんは初読。唯一心からほっこりした楽しい1作でした。唯一道尾さんだけ既読作品。鏡の花も好きだったからまたひたりました。少年、学校verも楽しみ。
2017/07/07
りゅう☆
失恋が導いたモールス信号と出会いに明るさを期待できそうな『てっぺん信号/三浦しをん』。大人に振り回され、でも信頼できそうな大人に出会ったのに可哀想な気持ちの『空は今日もスカイ/荻原浩』。姉と弟の仲良しがいつまでも続くことを願う『やさしい風の道/道尾秀介』。『モーガン/中島京子』への大好きな気持ちがたくさん溢れていて…。盗難事件を見事に解決するもちょっぴり寂しい結末の『宗像くんと万年筆事件/中田永一』。中途半端の17歳の決意にエール送りたい『haircut17/加藤千恵』。青春だからこそ嫌いな物を食べたり→
2018/05/13
びす男
「短編少年」と1編ずつ交互に読み進めた。少女たちの物語は、少年のそれのように直線的でない。感情の流れが複数あったり、曲がりくねったり、急に見えなくなったりする■葛藤するのは同だが、少年は心の底で「本当はこっちがいい」と決まっている悩み方。少女は、自分が何をしたいのか本当に分かっていない悩み方だ。彼女らの感情に、不等号はつけられない■「あたしたちは仲がいいけれど、全部を話すわけじゃない。言いたいことや思ったことを全部言うのが友達だなんてちっとも思えない」。読者は、くるくると姿を変える少女たちを追いかける。
2017/10/22
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