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思い出は満たされないまま (集英社文庫)

思い出は満たされないまま (集英社文庫)

思い出は満たされないまま (集英社文庫)

作家
乾緑郎
出版社
集英社
発売日
2017-07-20
ISBN
9784087456127
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思い出は満たされないまま (集英社文庫) / 感想・レビュー

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moonlight

マンモス団地に暮らす様々な家族。ほんのりSFのスパイスを効かせて連作短編の形で何世代かに渡り描いている。団地で育つ子ども、子どもを育てる親、やがて親になった子ども、年老いた親、気持ちが通ったりすれ違ったり。また、縁のなかった人と思わぬ交流が生まれたり。多くの思い出を刻みながら団地もやがて歳をとる。温かく切ない物語だった。

2020/09/14

coco夏ko10角

マンモス団地が舞台、7つのお話収録の連作短編。故郷にあった団地を何度も思い出す。『一人ぼっちの王国』がよかった。

2020/07/13

百太

ノスタルジーを感じる年になりました。苦笑

2022/08/20

NAOAMI

多摩地区をモデルにしたマンモス団地での世代を超えた連作短編。同じ場所をつなぐ、異なる現在過去未来に仕掛けが施されており、読み応えのある物語。登場人物の思い出(≒記憶)が満たされない(≒定かでない?)。しらず森と呼ばれる近辺に潜む時空の穴での神隠しやら、おぼろげな記憶に残る父と思わぬ再会を果たしたり、伴侶となる人の「育ての親」に出会っていたり、そして、マンモス団地の行く末と共に未来が語られていたり。東京郊外の寂れをベースにしつつ、そこで暮らす人々の喜怒哀楽が連なる。ひょうたん山、離婚回避のパワースポットか?

2017/10/09

ヒラソル

マンモス団地に住む人たちの温かく少し不思議な物語。神隠しとタイムスリップを合わせていたりが好きだなぁ。そして月日のたった団地というのは寂しさが漂う。朽ちていく建物と記憶。それは苦い思い出を少しだけ中和してくれるのかもしれない。脳が勝手に作り変えて都合よくしてしまう。それで本人が生きやすくなるのなら悪くない。プロレスの話とかよかったなぁ。最後のループする感じもいい。団地ってのは大きな船のようなもので、そこに住む人は船員みたいなものだ。そんな終わり方もいい。

2017/07/28

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