真昼の心中 (集英社文庫)
真昼の心中 (集英社文庫) / 感想・レビュー
k5
初夏の時代小説フェア②。そしてシリーズ八百屋お七。オムニバス形式で江戸の不祥事を書く作品で、清々しいほどエロいなあ、と思って読んでいたら参考文献のトップが『江戸の性の不祥事』。お七の話もそうですが、ゴシップ記事ネタが芝居や文学に昇華されていく江戸カルチャーって独特ですね、と思ったけど案外それが文学の本質かもね、と思う今日この頃です。
2022/05/29
ann
手放しで面白かった!江戸に生きる有名無名の女たちの「色事」をめぐる事件を、独特の解釈で抉る短編集。「男は刹那、女は灰になるまで」という思いが頭の中を占める。酸いも甘いも噛み分けたオンナが、秋の夜長に読むには最適の本書。できればR40で。だって解説はアノ「花房観音」だし。
2020/10/31
miwapicco
江戸の女性も楽しそう、、江島さんの感覚、現代ぽい(^ ^) といいつつ、お沙汰は怖い、、、 それぞれ、いろんな抑圧の中での生の烈しさが、生々しさがすごい。惜しい方を亡くされた、ほんとに?
2018/08/23
cozy
これが遺作か! 八百屋お七に油屋騒動など、江戸を題材にした有名な物語を、坂東眞砂子ならではの女の性に絡めた短編集に仕上げた作品。解説が花房観音というのも含め素晴らしい。この作品の解説にこれ以上ない、という人だと思う!坂東眞砂子は多くの作品で女の性衝動を描いていたけれど、他作品以上にエロス満開な本でした。ある種、坂東作品の遺作にふさわしい!
2019/01/08
まめの助
★★★★☆絵島生島や八百屋お七など、江戸の事件を元にして描かれた短編集で、坂東先生の遺作。女が内に秘めた焔や情念、したたかさに唸り拍手したくなる。花房観音様の解説もさすがだ。もっと作品を読みたいと思う面白さ。
2023/12/17
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