短編アンソロジー 味覚の冒険 (集英社文庫)
短編アンソロジー 味覚の冒険 (集英社文庫) / 感想・レビュー
KAZOO
最近の作家の井上荒野から文豪といわれる谷崎潤一郎、岡本かの子の作品までかなり様々な趣向の食に関する短編があり楽しめました。筒井康隆、清水儀範、南條竹則は印象に残ります。私にとって一番印象に残ったのは田中啓文、夢枕獏の怪作です。
2019/05/30
ぽろん
この本を読んだ後は、さぞやお腹が空いている事だろうと思いつつ読み出した。最初のうちは予想通りだったが、中程よりは、悪食ともいう物語の数々。確かに味覚の冒険だ。食欲の失せる物語もあるので、食前に読むのは、要注意。美食の本が多い昨今、これはこれで中々、面白かった。その中でも、自分の為だけに出される時代食堂の物語が印象に残った。
2018/12/08
えっくん
★★★☆☆集英社文庫の短編シリーズ第10弾で、谷崎潤一郎、椎名誠、夢枕獏といった豪華作家陣たちが紡ぐ食に関する14の短編集。美食への旅ではなく、タイトルに「味覚の冒険」とあるだけに東京オリンピックの「真夏の大冒険」以来の知られざる未知の世界へ誘われました。白石一郎「元禄武士道」、筒井康隆「蟹甲癬」もよかったですが、やはり田中啓文「新鮮なニグ…(タイトルが長いので以下略)」は、悪臭漂うゲテモノ喰いのあまりにグロい描写にやられました。これはたとえ美味であっても絶対食べたくない…えげつなさが強烈です。
2021/12/19
むつこ
ちゃんと書いてあるのに、エッセイと勘違いして手に取った各作家さんたちの短編アンソロジー集。どの作家さんも「らしさ」の食べ物たちの描写におなかがいっぱい、短編でちょうどよかった。
2021/12/13
Norico
読み始めた時は普通の美味しい小説と思ってたら、絶妙なタイミングで悪食が混ざりあい、すごく不思議な読後感の短編集。「新鮮なニグジュギペグァのソテー。キウイソース掛け」は、気持ち悪くて忘れられない話になりそう。中島らもさんの小説久しぶりに読んで、他のも読みたくなりました。「元禄武士道」の武士の面子をかけた大食が苦しい
2019/02/13
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