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星に願いを、そして手を。 (集英社文庫)

星に願いを、そして手を。 (集英社文庫)

星に願いを、そして手を。 (集英社文庫)

作家
青羽悠
出版社
集英社
発売日
2019-02-20
ISBN
9784087458411
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星に願いを、そして手を。 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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そる

宇宙や星の話を背景に夢や目標についてがテーマ。寂寥感があり雰囲気は好きだが夢の話は少々まどろっこしい。自分の心の中には必ずあると思うが普通人に話すものでもなく機会も出来事もない。だから文章にするとうだうだぐちぐち言ってる感がある。でもそれを話し合える仲間がいるのはいい。一緒に目標に進んでたのに気づけば置いていかれた、とかいう寂しさってある。「「色々な可能性に折り合いをつけて、俺らは進んでいく必要があるんです。だからそうやって悩んで悩んでやっと辿り着いたのが今なら、俺はその今を信じてみてもいいと思います」」

2021/03/06

散文の詞

いつも過ごしていた科学館の館長の訃報で再会したところから物語が動き出す。 全体に、青臭い文章なのだが、読みやすく、館長が抱えていた秘密があからさまにされるあたりは、面白かったです。 夜の学校に入っていろいろしてるみたいですけど、この辺りはどうなのでしょう? 青春劇としての読み物だから、高校生や大学生が読んでどう感じるかですかね。 タイトルも、話の途中に出てくるシーンに由来しているのでしょう。いい感じです。

2020/07/31

優希

体が締め付けられるようでした。天体好きの4人は社会人となり、悩みを抱えていたのでしょう。その選択肢は様々ですが、諦めたことと諦めてないものがあるような気がします。馴染みの科学館の館長の訃報で再び集まる4人。そこには手を伸ばせば届きそうな星空が見えました。でも、いくら伸ばしても無理なのです。夢や希望は届きそうで届かないところにあるのですね。

2020/08/07

るぴん

小説すばる新人賞受賞作。宇宙が大好きな幼馴染の高校生4人組。一方は夢にしがみつき、一方は夢を諦める。再び全員が揃ったのは、お世話になった科学館の館長の死。科学館の閉館、館長の遺した未練。4人は己を見つめ直す。作者さんが16歳の時に書いた物だというのが信じられない!現役高校生の時に、既に懐かしい思い出としての高校時代を描いてる感覚が凄い。面白かったけれど、祐人が夢を諦めたことは逃げなのか?という部分だけ引っかかった。自分の限界を知り、現実と折り合いをつけただけのような気がするのは、私も大人だからだろうか。

2019/03/08

里愛乍

作品そのものには関係ない―――といいたいところだけど、やはり本作が16歳で書かれたというのには驚かされる。綺麗な言葉並びと軽快なテンポ、ちりばめられた伏線、また登場人物のひとりひとりが必要以上にキャラづくりされていないところも好感が持てる。「物思いは暇人の特権」とか「未来は存在しない。可能性でしかない」とかこういう科白をさらりと会話にそれとなく混ぜているあたり、それこそ若い作家さんの可能性を感じる。とても気持ちよく、清々しい気持ちになれた読書時間でした。

2019/03/11

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