星の王子さまの恋愛論 (集英社文庫)
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星の王子さまの恋愛論 (集英社文庫) / 感想・レビュー
洋平
「星の王子さまを100倍楽しむための本」でした。原作ラストで王子さまが悲劇的な死を迎えた本当の意味とは…三田さんの解釈では「責任を果たしたということ」。一緒に"時間を無駄"にしてきた女性とは絆が生まれる。そして絆が生まれれば、それに対する責任が生じる。王子さまは死をもってバラの元へ帰っていった。そして三田さんにとっての責任とは、奥さんとの結婚だった。プロヴァンス地方の古城から始まったサン=テグジュペリの生涯、他作品の解説、そして三田さん自身の人生観が披瀝される終章。今年初読みした本では現時点で一番です。
2012/07/15
岬
『星の王子さま』は恋の再生を描いた物語でした。原作者であるサン=テグジュペリ自身の人生を丁寧にたどり、この物語に秘められた恋愛について三田誠広さんが語る。これだけ丁寧に深く解釈できるのは、三田さんご本人が、家族や奥さんについて大切に考えているからなんだろうと、文章の端々から感じた。前よりもずっと三田さんも好きになったし、星の王子さまも好きになりました。
2013/04/07
はるま
訳者違いの3冊目を読了した直後にこの本を読みました (中古本を積読状態でした)芥川賞作家 初読作家です 小説家らしい とても丁寧な星の王子さまの解説、解釈本で読んでいてとても面白かった サン=テグジュペリの育った環境から孤独であったこと 失恋 母親からの注がれた愛情そして母親への依頼、親友の遭難 自身も不時着を体験 そして職業パイロットそして 軍用機にも 最期は 偵察機に乗ったまま消息不明 必ずしも愛で満たされてなかった妻との境遇そして 名作 星の王子さま が書かれてことを理解すると凄みすら感じました
2019/06/24
ひかる
読友さまのオススメで早速読みました。恋愛論という枠組みよりももっと大きな捉え方かと。サンテグジュペリの人生を垣間見ることによって、解釈も深くなります。そこまでの孤独感を持ったサンテグジュペリは星の王子様を書くことによって私たちに何を伝えようとしてくれているのか。ヒントが沢山散りばめられていて、興味深いです。星の王子様を人生のお供に選んだ方は、必読です。
2012/07/19
キー
三田誠広訳の講談社青い鳥文庫版「星の王子さま」がとても気に入った訳だったので、その数年前に書かれたこの作品も読んでみました。恋愛論、というより、小説家としての視点で、三田誠広氏が「星の王子さま」の謎を解く、という感じですね。引用される『星の王子さま』の本文は、この作品のために三田氏が訳した文章ですが、これが講談社青い鳥文庫版の文章はま全く違う直訳的な味のない文章で驚きました。そう考えると、講談社青い鳥文庫版の訳文が、相当苦心され産み出された文章だと思えますね。
2016/04/08
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