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相剋の森 (集英社文庫)

相剋の森 (集英社文庫)

相剋の森 (集英社文庫)

作家
熊谷達也
出版社
集英社
発売日
2006-11-17
ISBN
9784087460964
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相剋の森 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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遥かなる想い

熊谷達也が描く マタギの世界.. 直木賞受賞作「邂逅の森」にも繋がる題材で ある。 「山は半分殺してちょうどいい」..この言葉が 心に残る。女性編集者美佐子の目を通した 東北の森の現実が読者に伝わる.. クマと人間との現状を鑑みるには ちょうど よい本だった。

2017/02/13

いつでも母さん

読友さんに誘われて、とうとう手を出してしまいました~(笑)山の神の怒りに触れるから女性は入っては行けない!なので、美佐子の無事が何よりだった。しかし、問題はそこではない。敬虔なマタギの世界・掟・伝承・・これは、自然界の頂点に立っていると勘違いしている人間たちへの警鐘だ。「山は半分殺してちょうどいい」この言葉の持つ意味は深い。動物たちは生きるためだけに必要な分だけ殺生する。人間だけが都合の良いように全ての生き物を殺生してきた。今、私たちの出来ることは?願うことは?と、問われているのだ。熊谷達也恐るべし!、

2015/10/30

アッシュ姉

森シリーズの第一弾。「山は半分殺してちょうどいい」とはどんな意味なのか知りたくて、主人公の美佐子とともに現代のマタギを取り巻く世界を追いかけた。『邂逅の森』のような圧倒される壮絶なストーリー展開ではないものの、自然と人間のあり方について多方面から考えさせられる良作だった。やはりクマ狩りのシーンは圧巻で魅せられる。巻き狩りに立ち会う様子が臨場感たっぷりでぞくぞくと震えた。私も鳴り子の声に陶然と聞き惚れてみたい。身をもって感じることは難しいかもしれないが、これからも熊谷さんの作品を通して理解を深めていきたい。

2016/07/27

Rin

熊谷さん「邂逅の森」から久しぶりのマタギの物語。自然と人間、熊と人間のかかわり。今の時代、私たちが自然と口にしているものの多くは人の手が加えられている。そんな状態で動物愛護や、自然保護という言葉を口にする時、どこまで覚悟や信念、自分の考えを抱けているのか。沢山のことを突き付けられる。「山は半分殺してちょうどいい」この言葉を最後に聞くとき、そして熊たちを、マタギを通して共生するということを考えていける。片方だけでない、様々な立場からの視点で「共生」を見つめることができた一冊。「ウェンカムイ」も読みたいです。

2018/11/09

カムイ

再読、ウエンカムイの爪に登場する吉本再登場します。森シリーズらしいがカムイは熊シリーズの[邂逅の森]と[ウエンカムイの爪]とこの本が三部作と思う。今回の主人公は編集者の佐藤美佐子、この人嫌いです…最初は生け簀かない大嫌いな人でした。読み終わると彼女の今後のライターとしての活躍を期待したくなり別角度の小説を読みたくなりました🤩ただ熊谷氏の描く女性はどうなんだろうと思うところがままある、会うたんびに男性に惚れるのはリアリティーに乏しい気がするのだが。動物小説としては最上級の作品なので人間描写に物足りない→

2022/03/06

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