天涯 6 雲は急ぎ 船は漂う (集英社文庫)
天涯 6 雲は急ぎ 船は漂う (集英社文庫) / 感想・レビュー
あきあかね
旅にまつわるエッセイや小説の抜粋と、著者が自ら旅先で撮った写真からなる本である。文章と写真は共に説明する・されるの関係にない。けれど、どこか相通じるものが感じられ、その微妙な距離感が好ましい。 興味深かったのは、旅の「適齢期」についての話だ。新たに遭遇したことに敏感に反応できる未経験と、その前提となる、ある程度の経験の蓄積。両者が絶妙のバランスを保っていて、旅に出るに相応しい年齢を沢木は感覚的に26歳ではないかと考える。 その頃は、旅という経験そのものを貪欲に吸収しようとする。しかし、齢を重ねると、⇒
2019/10/11
tu-bo@散歩カメラ修行中
沢木耕太郎のフォトエッセイの完結編。天涯5を読み始めたときのような不安はなく、とても楽しめた。シドニーオリンピックのオーストラリア、ブラジル、ポーランド、カナダの写真が掲載されている。写真も全六巻の中で一番良くとれている気がした。 最後に恒例の長めの文章が載っている。『旅の適齢期』『失うものがあって、得るものがあるのが旅』深い言葉だと思った。
2015/04/05
Enzo Suzuki
天涯シリーズ、深夜特急より好きかもしれない。旅した人には届く、至言の数々。
2016/03/13
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