総統の子ら 上 (集英社文庫)
総統の子ら 上 (集英社文庫) / 感想・レビュー
ヨーイチ
ワイマール体制下のドイツ、語るのもはばかられるヒットラーの時代。皆川博子の外国物(勝手にそう読んでいるのだが)には何時も意表を突かれる。漢、若しくは男の子の世界が中心で女性的なる要素は母性と堕落の対象としてのみ。でも純愛も嫉妬も性も悶えも強姦も出てくる。取り敢えず第一巻はそんな感じ。文章の基底部を構成する詩と哲学、歌詞が美しい。早く次が届かないかなぁ。
2016/03/02
Lumi
第一次世界大戦後のドイツ。毎度思うことだが、皆川博子さんの歴史が絡む小説を読む時は、その時代を勉強してから読むべき。「死の泉」で、身体検査があり目の色や髪の色を測定することは知っていたけどギムナジウムの試験でも行われていたことに驚いた。そして「ナポラ」の存在を初めて知った。カールのヘルマンへの憧れは何となく分かる気がする。中高生の時はたった2年くらいしか違わない先輩(同性)がすごくかっこよく見えて崇拝するみたいにみんなで騒いだりしたこともあったな。年頃に、厳しい授業と共同生活なんてストレスすごそう。
2018/11/19
ネペ
久しぶりの皆川作品。1930年代のドイツが舞台。カールがナポラに入学し、エルヴィンとヘルマンに出会う。彼らがどのように成長していくのか。中巻へ。
2016/02/22
不羈
がこの上巻から既に著者が歴史的事象を自身の中でしっかり昇華している感じが心地よい(少なくともトンデモナイ歴史小説的な感じはしていないな)。続きが非常に愉しみ。
2014/12/12
Hugo Grove
今読み切ったばかりですが、今からすぐもう一度読みます。作品に魅せられて、その世界の余韻に浸っています。
2013/01/16
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