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降臨の群れ 下 (集英社文庫)

降臨の群れ 下 (集英社文庫)

降臨の群れ 下 (集英社文庫)

作家
船戸与一
出版社
集英社
発売日
2007-08-21
ISBN
9784087461992
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降臨の群れ 下 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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下巻しか手に入らなかったので、下巻のみ読んだ。登場人物に馴染みがないまま滅びに入っていくため、戸惑ったが、終わり近くになってようやく自分の気持ちが作品の流れに追い付いてきた。インドネシアの宗教問題は、現実でも虐殺を呼んだ。それを題材にして、希望が生まれるはずもない。

2019/09/14

HoneyBear

殺伐としているが引き込まれる。インドネシア島嶼部の宗教対立の根深さを知る。

カワセミ440

宗教に対して全く興味のない私(フツーのニッポン人はみなそうかな?)にとってイスラム教徒とプロテスタントの衝突・殺し合いってなかなか理解の範疇を超えてるところだ。同じ民族で敵対しあうってどういうことなんだろう??でも面白かった。読んでなかった船戸さんをこれからも読んでみよう。

2020/11/21

jj-jasmine

プロテスタント・イスラム教徒・華人・日本人の4人の視点が細かく区切られて書かれているが、登場人物が多いのと、それぞれの名前が覚えにくいのとでこんがらがって読みにくかった。徐々にこの本を読み終えることの意味を見失ってしまったが、異教徒を殺すことに人生をかけることの無意味さを気の毒に思わずにいられなかった。キリスト教もイスラム教も、他人を殺すことなかれ、という一文が経典にあればこんな暴挙は昔からなかったであろうに・・・・・無宗教であることを心から幸福だと思った。

2012/10/15

しょうゆ

この人の作品の死亡フラグってあるのだろうか。登場人物は前触れもなくあっさりと退場していく。でも、辺境の人の命の重さはそんなあっけなさで失われるのかもしれない。隣人同士が、宗教が違うだけで殺し合う。でも、内情は宗教や信仰の違いなんて誰も語らず、ただ金欲や権力欲や憎しみに突き動かされて、殺し合っていく。本書の中である人間が語る、人間は明るい部分を見つめる種類と、暗い淵を覗きこもうとする種類に分けられるというのは面白い一行だった。恐らく船戸作品を読む人は後者だし、作者なんてずっとそこの住人なのだろう。

2014/05/25

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