おんな泉岳寺 (集英社文庫)
おんな泉岳寺 (集英社文庫) / 感想・レビュー
優希
何ともしんみりくる短編でした。実在の人物をテーマにしているのが何とも言えません。全ての短編が女性の過去と現在を描いていながらも湿っぽさを感じることはありませんでした。乾いたような感じで時代の変わりゆく様を描いているような気がします。どの短編も良かったのですが、表題作『おんな泉岳寺』が興味をそそりました。忠臣蔵ものといえば浅野内匠頭の視点で描かれることが多いですが、これは吉良上野介の妻の立場から描いているのが面白かったです。他の話もしみじみくる味がありました。
2014/09/15
ちばと~る
吉良上野介の妻の視点から描かれた珍しい忠臣蔵モノ。泉岳寺の浅野内匠頭の墓前で邂逅する富子と遥泉院。その他に清水の次郎長モノや西園寺公望を描いた短編などがシミジミと秀逸!!
2014/06/02
作楽
面白かった!時代物でこんなに面白く感じたのは、ずいぶん久しぶり。おんな泉岳寺も面白かったけど、最後の西園寺公望の話もすごくよかったかも。
2013/07/23
史
全部江戸時代と思いきやそうでもない。しかし表題作と二本目がわかりやすかったかな。哀愁漂うというか、不条理のようで、しかし人間がきちんと関わっているからこその、という。そんな短編集。
2023/01/12
のあこ
半年前に泉岳寺にお参りしてきました 墓所の情景を思い浮かべながら、読みました 作者の本は、長編しか知らなかったのですが、この短編集にも、計り知れない資料の山があるんだろう と、感服しました
2023/05/22
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