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虹の彼方 (集英社文庫)

虹の彼方 (集英社文庫)

虹の彼方 (集英社文庫)

作家
小池真理子
出版社
集英社
発売日
2008-07-18
ISBN
9784087463149
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虹の彼方 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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ヴェネツィア

小池真理子が渾身の力を込めて描いた、著者畢生の恋愛小説。かなりな部分が官能小説でもあるが、それはここで描かれる愛(あるいは恋)が、性愛と密接に結びついているからである。なにしろ、主人公の二人は女優の志摩子が48歳、作家の正臣は43歳である。通常の恋愛小説では、恋が成就するまでに多く筆が費やされるのだが、この小説ではそれは瞬く間に終わる。後は長いひたすらに二人の不毛の(世間的には)恋とその逃避行を描いてゆく。志摩子の章と正臣の章とが交互に繰り返される構成をとるが、やはり志摩子の方に一日の長があるようだ。⇒

2024/11/18

あさひ@WAKABA NO MIDORI TO...

第19回柴田錬三郎賞受賞作。不倫小説にもいろいろテイストはありますが、本作はかなり読みごたえのある大作って感じですな 。もしそのような展開になっても責任ある大人であれば抑制も効かせるところでしょうけど、あえてノンブレーキで暴走するところに小説ならではの醍醐味があって面白かったです。自分自身を現実にはまあ、あり得ないそんな世界に投影してみるのも、不倫小説の密かな楽しみ方かも(*^^*)

2017/03/04

Satomi

なんか…エロいっす♡笑♪48才の女優と43才の小説家のダフル不倫。いい年の大人が地位も名誉も失う覚悟で溺れる恋。まさしく溺れる2人。そこには何が待っているのか…。貪りあうさまがやたらと生々しい。恥ずかしくなるほど互いを貪りあう。使い古された手垢のついた色恋をここまで盛り上げる筆力はさすが小池さん!! 誰かを傷つけてまでも落ちてしまう恋、どうしても手に入れたいと思う人に出会う状況が羨ましいと思ったり…もうぶっちゃけ身体がムリと思ったり…笑。

2016/05/05

ミカママ

お互いに人生の絶頂(公私ともに)にある男女が、出会って惹かれあい、どうしようもない深みにはまっていく物語。そのドキドキする過程を、男女それぞれの目線で追える(これかなり大事)のがうれしかった。恋の始まりに、相手の家庭や過去の恋人に嫉妬するさまが、まるで自分を見ているようで。志摩子と同年代の私、正臣の「間に合ってよかった」という言葉がとても心にしみました。ただ逃避行はいただけません。ほかに方法があったはず。久しぶりに現実逃避できる、恋愛小説の極上品を堪能させていただきました。

2014/05/18

カブ

女優の志摩子48歳と、小説家の正臣43歳の大人の恋のお話。それぞれに家庭があり、仕事も順調な二人は出会って好きになってしまった。人を好きになるのに、理由はいらない。二人でいる時のキラキラした感じと、好きすぎてどうしようもなく不安な感じがせつない。

2019/10/31

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