恋愛少女漫画家 (集英社文庫)
恋愛少女漫画家 (集英社文庫) / 感想・レビュー
たまきら
この人の漫画には、強烈な「所有への憧れ」「向学心」「上昇志向」があり、有閑俱楽部のようなわはは、と笑えるものの中でもどこか「お金があること」「家柄がいいこと」への嫉妬心が感じられます。彼女の人生をこの本で初めて知り、なるほど…と思いました。彼女の分析力が、漫画が好きです。「プライド」面白かったなあ。
2021/01/23
アコ
少女漫画界の大御所・一条ゆかりさんの自叙伝。サバサバした口語体の飾りない文章。読中に「さすがね」と唸り「一条さんが言うなら」と納得すること多々。それは大御所だからというのもあれど、駆け出しの頃から終始一貫しての『好きなことをするだけ』という姿勢とそうあるための努力を厭わない姿が垣間見えるからこそ。決断の早さ、プライドを大事にし己を信じる力。描きたいものだけを描くという信念とそれに必要な技術習得への奮励。それらを冷静に分析しながら成し遂げ、人生すべてを漫画に捧げているすごいお方。漫画作品を読みたい。
2016/06/14
ネコタ
少女マンガ家・一条ゆかりの自叙伝。子供の頃からのことからが書かれている。小さいころに漫画家になるって決めて実際に実現して、描きたい漫画しか描かないときめたり、自分に自信があるというか、実際に実行しているのはすごいと思った。文中の書き方が語り口調なのは実際に一条先生がしゃべってるようでおもしろい。「砂の城」が気になってきた。
2015/08/10
よしだ まさし
一条ゆかり『恋愛少女漫画家』集英社文庫を読了。 少女漫画家・一条ゆかりの自伝ということになっているが、おそらくはインタビューをライターがまとめたものであろう(はっきり書かれていないが、「あとがき」を書いている岡部まりがインタビューしたものなのだろう)。 一条ゆかりの漫画を読んだことはないのだけれど、日本における漫画の黎明期に関する本を集中して読んできているので、本書もその流れで手に取った。 一条ゆかりも貸本漫画でデビューして、その後に雑誌デビューという流れを辿っているので、そのあたりはけっこう面白
2014/09/19
さなぎ
だからこの人の漫画が好きなんだ私は!作品の中で出てくる、数々のどきっとする一言はあたりまえだけど一条先生の美学。飽く事なき好奇心とプロとしてのプライド、女としてのプライドを大事にする先生らしい一冊。このプライドが少女漫画の枠にはまらない作品を生み出している。
2011/07/15
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