空をつかむまで (集英社文庫)
空をつかむまで (集英社文庫) / 感想・レビュー
chiru
トライアスロン大会を目指す中3の男子3人。 3人はそれぞれに問題を抱えていて、そこから逃げるような毎日を送りながらトライアスロンという目標に向かって、信頼関係を築いていく。 誰にも打ち明けられないハンディや、家族の問題や、幼馴染への恋の悩みも、弱音を吐ける友達がいるだけで、心が軽くなるっていうメッセージがすごくいいな。 卒業式にとった3人の企みが、思いがけない感動を与えてくれたラストでした。 ★4
2018/03/01
ちょこまーぶる
若い時に戻りたいなぁ~と思わせてもらえる一冊でした。何らかの辛い思いを抱きながら、若いなりの生き方をしていた3人が、きっかけはどうあれれリレー形式のトライアスロン競技に参加することになって、より一層近い存在となってからの家族や恋愛そして自分たちに訪れる問題に対して、彼らがどのように折り合いを付けて大人となっていくのかという事を考えていくだけでもワクワクしてしまいました。ただ、トライアスロンの練習の辛さや挫折とか女一人と男二人の三角関係?の行方とかをもう少し描いてほしかった思いがありますね。でも好きな作品。
2015/08/27
糜竺(びじく)
第22回坪田譲治文学賞受賞作。この作品は中学生男女4人の青春の成長物語です。トライアスロン大会を目指し、ひたむきに頑張る若者達が描かれており、読後にすがすがしい爽快感が残りました。やはり、登場人物達が輝かしい青春を体験していると思えたからだと思います。読んでいると、自分自身が大人になってしまって忘れてしまった大切な何かを思い出させてくれた気がします。問題や悩みがあったとしても、一生懸命に向き合えば希望が見えてくる、そんな事を気付かせてくれました。自分自身の心が何となく洗われたような気になる一冊でした。
2015/09/30
青蓮
初読作家さんです。様々な「負」を抱えた少年少女達の青春小説。ラストの展開は意外すぎて驚きましたが、文体は比較的読みやすいです。ひた向きに前向きに頑張って生きている姿勢が清々しくて良かったですね。
2017/12/30
七色一味
読破。昨日一日では読みきれなくて、夜、お風呂上がってから残りを読みきりました。精神的に未熟、そして肉体的にはオトナな彼らと彼女。舞台はトライアスロンというスポーツでありながら、描かれているのは中学生の男女の葛藤であり、男同士の葛藤。中学生で肉体関係を明言するなど、読者層としては同年代を対象から外したほうがいいのかと思える内容もあります。結構どろどろしてるし、葛藤自体も納得できない部分が多々あり、装丁ほど爽やかではない。私的には、引いて読んだ本です。
2012/03/20
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