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水銀虫 (集英社文庫)

水銀虫 (集英社文庫)

水銀虫 (集英社文庫)

作家
朱川湊人
出版社
集英社
発売日
2009-08-20
ISBN
9784087464658
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水銀虫 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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KAZOO

最近はまっている朱川さんの短編集です。いままでで一番印象に残る作品集でした。好き嫌いがかなり別れると思われます。結末などがあまり気持ちよくないものがほとんどだという気がします。この題名にしてもすべての作品の中に登場する人が体の中にこのような虫が這っている感じを持つというとでつけたという気がしました。

2021/05/29

はらぺこ

ホラー短編集。 嫌な話ばっかりやったけど全体的にオモロかった。 『はだれの日』のオチは少し肩透かしやったかなぁ。さな子の現状が詳しく書かれてたら想像つくねんけどなぁ。 読み易いのでちょっとしたホラーを読みたいなぁって人にはオススメです。

2012/11/12

アッシュ姉

朱川さん11冊目。白も黒も好きな朱川さんですが、これは真っ黒でした。ひぇぇぇ。人の魂の中に入り込んで這いずり回り、無数の穴を開けてしまう水銀虫。理性が壊れる瞬間の切り取り方が凄い。一瞬よぎった狂気が奈落の底の入り口だった。後悔した時にはもう這い上がることができない。犯した罪を悔いても永遠に許されない罰。救いはなく残酷だ。後味の悪い作品は嫌いではないですが、朱川さんなら、せめて切なさは欲しかった。

2016/09/27

NADIA

「世にも奇妙な物語」の原作となった作品も収録されている7編の短編集。静かな語り口と世界観は朱川さんのホラーらしい。どの一編も強烈な恐怖ではなく、実際の事件の真相っぽいようなリアルな不気味。各話の登場人物に取り憑いて(?)その人生を狂わせた原因はタイトルの「水銀虫」をイメージさせる金属のような質感を持った小さな甲虫なのか。ドラマの原作となった「薄氷の日」も強い印象を残すが、登場人物が子供だけの「微熱の日」が不気味で悲しく特に印象深い。

2020/04/29

はつばあば

朱川さんの本をホラーとして読んだことはなかった。その中でこの本はホラー?とは言えないが「怖い」読み物と。それこそ人の魂の中に入りかき回し穴を開ける「水銀虫」。ここしばらく人の世の猥雑な出来事にイラついていて漫画に走っていたが・・本が私を選んでくれた。悪人正機と浄土真宗では云う。因果応報はあるのだろうか。善意・悪意、人の心と思いはやっかいだ。たった一言が口から出てしまった言葉を口の中に戻すことはできない。聞いた方は一生忘れない。「代償」版朱川短編集。後味の悪さと哀しさを是非味わって下さい。

2016/09/26

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