竜馬を斬った男 (集英社文庫)
竜馬を斬った男 (集英社文庫) / 感想・レビュー
金吾
佐幕に軸足を置いている著者の維新短編集です。「竜馬を斬った男」と「若き天狗党」が面白かったです。
2021/08/02
ブラックジャケット
題名は重要だね。著者が「竜馬を斬った男」として京都見廻組佐々木只三郎の生涯を描いた短編時代小説は、彼の一生を看破した名タイトルとなった。新撰組ものに押され、影が薄いが、会津藩士の生まれで、旗本の養子となり佐々木性を名乗った。近藤や土方と比べれば、はるかに筋がいい。しかし 歴史に名をとどめたのは人斬り。巨星を斃した剣は暗い輝きを放つだけ。他に幕末の群像を描き、時勢に見放された悲哀が胸を打つ。「天狗党」「天誅組」鳥羽伏見の戦い後の近藤勇と土方歳三の暗転する運命、負ければ賊軍のたとえ通りの転落ぶりが痛々しい。
2019/10/02
お萩
幕末好きだったのは中高生の時だから約10年ぶりの早乙女貢。ラスト二編は特にその頃の自分を思い出して若かったなーと感じ、確実に主人公の近藤勇や土方歳三の年齢に近づいている自分を思ってぞっとする。女が出てくると文章がぐんと色っぽくなって、良い。
2015/12/03
とくま
○「だって、隠したって、梅花がよく知っているのですもの。」
2017/11/30
maito/まいと
実はかなり昔に書かれた小説なんですが、何か色あせないものを感じさせる1冊。それにしても常にいい女が出てくるのが、悔しいのはなぜだろう・・・
2009/10/19
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