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幸福の絵 (集英社文庫)

幸福の絵 (集英社文庫)

幸福の絵 (集英社文庫)

作家
佐藤愛子
出版社
集英社
発売日
2011-02-18
ISBN
9784087466683
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幸福の絵 (集英社文庫) / 感想・レビュー

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June

二度の離婚を経て、三人の子供がいる主人公は、現在も妻子ある男と恋愛関係にある波乱万丈さ。女流作家で経済的に自立している主人公は凛々しく見えるけれども、性格は勝ち気で、彼女の心情を私は同じような気持ちで追えなかった。「自分の思う通りに生きようとすると、必ず誰かを傷つけなければならないものなのよ」という主人公は、かなり強い意志の持ち主だと思った。初めから、2歳半で別れた比呂子と母の物語として読めば良かったかなぁ。それはそれでやはり哀しいな。

2018/01/14

ココ

「私は独りで生きることに慣れすぎていた。」離婚による子供達との別離と、その後の再会、そして別れ。困難な人生、子供への愛執を、抉るような激情で越えてきた主人公。 又、妻帯者との恋愛においても、自分の心情を客観視しながら、恥ずかしげも無く炙り出す嫉妬。この中年女性の物語、自分の人生に落とし前を付けてきた、潔さが半端でない。たとえ生き様に共感は出来なくても、異論を唱える隙はない。脱帽!参りました!傑作です! 

2017/05/13

ja^2

私がこの程移り住んだ浜松市は政令指定都市の幸福度ランキング1位だそうだ。財政健全度や合計特殊出生率などが高く、雇用環境も良いのだとか。▼そうか、幸福ってそうやって測るのか。うーん、なんか違うような…。そもそも幸福って客観的に言えるものなのか???▼かく言う私は今までの人生で幸福を感じたことはあるだろうか?あるにはあったのだろうが、それぞれほんの瞬時であったし、次の瞬間には生活するための雑事に振り回されていたからだ。▼だが、そういうものなのだろう。幸福などこの小説のように切り撮られた写真のようなものだから。

2020/08/03

Yumi Ozaki

愛子さんの強さ、女らしさが伝わってきます。

2023/11/09

あおい

自分の心に正直に。誰にも後ろ指をさされずに。オトコの強がりや疲れたときに口走る浮世離れした繰り言に何度も失望されつつも強かに生きてきたと自負している。そう、判っちゃいるけど止められなかった、激情に振り回された恋を、大鉈で相手に傷をつけ、その返り血を浴びるようにして別れた。そして全てが「過去のこと」となった時にストンとオチてきた心の平穏。それと共にすべてがよくわかり見えるようになる。そう、私は私という生き方をやめられない。。。と立子の心の中を描いて終わる。最後に凛とした笑顔でいる立子がとてつもなく良い

2017/08/02

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