歪笑小説 (集英社文庫)
歪笑小説 (集英社文庫) / 感想・レビュー
Tetchy
いわゆる出版業界「あるある」のオンパレード。この実に際どい内容を売れない作家が書けば、単なるグチと皮肉の負け犬の遠吠えに過ぎないが、長年売れずに燻っていたベストセラー作家の東野氏が書くからこそ意義がある。出版業界のリアルが笑いの中に見事に溶け込み、笑わせながらもこれから作家を目指す人々にやんわりと厳しく釘を差す。『~笑小説』シリーズの一ジャンルだった出版業界笑い話は本書で見事1つの大きな柱と昇格した。実に面白く、そして作家を目指そうとする者たちにとって非常に教訓となった。願わくば次の作品群を期待したい。
2015/10/08
どんちん
黒笑文壇ネタの続きとして、大いに笑えると期待をしたが。。。ほとんどの話が、前半は、こいつアホか?期待どおりやってくれたなぁ!と大いに笑い、最後は、おぉ~そうきたか!と東野作品らしく、きっちりと詰めてきているじゃないか!どちらかというと、笑いよりほんわか系の一冊かなと思います。にしても、熱海先生、本当にいけてます!すばらしいです!!続編では(出れば)、直本賞候補までいくでしょう(笑)唐傘先生、直本賞受賞おめでとう!寒川先生、惜しかったですね。ある意味、この「巻末広告」が最高のオチですね!表紙の写真もOK!で
2012/08/22
takaC
祝•唐傘ザンゲ第135回直本賞受賞!
2012/01/29
扉のこちら側
初読。出版業界の裏側を少し覗けるのが面白い。最終話の父親と、誠実な唐傘さんが良かった。
2013/05/04
Kircheis
★★☆☆☆ ブラックユーモアシリーズの第4弾。 これまでと違って一つのコンセプトがあった。簡潔にいうと、灸英社という架空の出版社を中心に出版業界に纏わる「あるあるネタ」を更にデフォルメして極端にした感じ。 たまにクスッとする部分はあるが、それより作品を通じて東野氏の考え方に触れることができる点に意義があると感じた。大袈裟になってはいるが、氏のこれまでの経験や不満をベースに書かれたものであり、ある意味エッセイといえるようにも思える。 東野氏はよっぽど図書館や中古書店が嫌いなんだな…
2022/02/20
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