桐島、部活やめるってよ (集英社文庫)
桐島、部活やめるってよ (集英社文庫) / 感想・レビュー
ヴェネツィア
著者19歳の作品。高校2年生を描いているので、著者自身にとってもわずかに2年前の出来事だ。物語の舞台となっているのは、朝井リョウの出身校、大垣北高校だろう。使われているのも、近畿地方の方言と、中部地方のそれとが混在するような言葉だ。会話を含めて、おそらくは当時の高校生の「リアル」な姿が活写されていると思われる。あるいは、明確なヒエラルキーを持ったスクールカーストが描かれた最初期の小説の一つだろう。しかも、それがごく当然で自然な姿として。そして、著者自身の姿が投影されているのは、映画部の前田涼也だろう。
2013/05/28
遥かなる想い
第22回すばる新人賞。 17歳の高校生の心の動きを リリカルに描く。バレー部の キャプテンの桐島がやめるという 事実に動揺する同世代の 心の描写が上手い。まるで、 17歳の日々を追体験している ような懐かしさを感じるのは 何故なのだろうか…そう言えば よく似たことがあったかもしれない …そんな気にさせる本だった。
2014/08/17
扉のこちら側
初読。学校内の階級やあの時期特有の微妙な居心地の悪さは雰囲気として感じられたが、もう一息ほしかった。桐島くんについて最小限しか描かれないのはよい。
2012/11/26
morinokazedayori
★★★★映画は映画でこの原作をああやって味付けしたのかとの面白さがあったし、この本はこの本でよかった。高校時代といえば、キラキラとして懐かしくて戻りたいような、それはそれで不安定できつい部分もあったような年代であったが、この本で描かれているのは圧倒的に後者だ。高校という狭い世界の中で、周りと自分とを比較して自分の立ち位置を求め、息苦しい閉塞感の中で自分はどうしたいのか、どうするのかもがく、ちょっと戻りたくないような時間。若いっていいな、だけではなく、あの時はあの時で精一杯だったよな、というほろ苦い後味
2015/09/07
射手座の天使あきちゃん
ダメですね、この小説読むと自分か錆びてきてるのがわかります(笑) 「いけてる」グループと「いけてない」グループかぁ 高校時代そんなこと意識もしなかった私は間違いなく「いけてない」派でしたね <(^_^; 思わず笑っちゃう映画部の二人、だけど身近に居たなぁ なんて昔を懐かしく思い出すお話でした それにしても桐島君ホント登場しないよねぇ(笑)
2013/01/02
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