楊令伝 13 青冥の章 (集英社文庫)
楊令伝 13 青冥の章 (集英社文庫) / 感想・レビュー
W-G
童貫戦後の消化試合感がピークを迎える。梁山泊サイド、というか楊令に見るべきところが何もない。国作りにまで話を広げるならば、楊令の設定をもう少し違ったものにするべきだったのではないだろうか。完全無欠の戦闘マシーンで物流まで作り出す興国の英雄、という特盛無双っぷりが、逆に、周囲の暑苦しいほどのハードボイルド世界から浮いているように見える。対して岳飛は、行動が未熟で、一貫性がないのに、妙に人間味がある。強敵との巡り合わせ方も良く、この調子であれば、岳飛伝からまた、息を吹き返すのではないかと期待出来る。
2022/02/01
しんごろ
梁山泊の戦はもちろんあったが、岳飛と蕭珪材の小細工なしの正攻法の死闘が凄まじい。梁山泊、金国、南宋、そして斉の思惑が今後どうなるか気になるところ。計略、暗闘と今作も目が離せなかったけど、岳飛と蕭珪材の死闘が凄まじく、他のシーンがかすんでしまうほど…。漢達のそれぞれの想いが果たしてどうなるのか、次作も楽しみです。
2019/01/20
Kircheis
★★★★★ 蕭珪材の最後の輝き。楊令とは縁者(血は繋がってないけど)になるのだから、何かドラマがあるかと思ったけどな。吹毛剣と護国の剣のぶつかり合いとか、「血涙」読んでる人なら胸熱なんだけど。 今のところ岳飛では熱くなれない。
2018/04/13
財布にジャック
今回の見せ場は、やっぱり蕭珪材の一騎打ちのシーンなんですが、後半の楊令と岳飛の会話シーンも捨てがたいです。天下、天下と言わない楊令はとても魅力的です。勿論、次の作品の主役の岳飛も、敵ながら好人物に描かれていました。最後の最後で、不安な展開が待っていて、どうなっちゃうのか気になります。残り2冊しかないんですが、梁山泊大丈夫なのでしょうか?早く次が読みたいです。
2012/07/10
オカメルナ
梁山泊は落ち着いている。しかしもっと具体的に国の形を考えなければならない。楊令も呉用も宣賛も・・・そして岳飛も。頭領として、楊令は宋江よりもはるかに悩みの中だろうな。「あと2年、阿骨打のもとで戦っていたかった」というようなことを漏らす。楊令の苦悩が伝わってきて苦しかった。 候真・褚律が嚇元を捕捉する。青連寺との静かで激しい戦闘に背筋がゾクゾク。岳飛と簫珪材との一騎打ち。どちらにも思い入れがあり怖くて読み進めず・・・阮小二と舟を守るために散った張敬に涙。終盤に向けて、残り2巻。どうなるのか・・・
2012/11/12
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