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道絶えずば、また (集英社文庫)

道絶えずば、また (集英社文庫)

道絶えずば、また (集英社文庫)

作家
松井今朝子
出版社
集英社
発売日
2012-07-20
ISBN
9784087468540
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道絶えずば、また (集英社文庫) / 感想・レビュー

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びぃごろ

あれから5年、沢之丞が引退公演初日に奈落に落ちて死ぬ。これを発端として事件の中心は右源次が惚れるほどの美僧、日頌が住持務める感王寺が舞台となる。理市郎とコンビを組んで暗部に食い込んでいくが、ここぞという所は舅となった笹岡の出番だ。それが間違っているとは夢にも思わないのだ、信者は…今回は兄弟のその後が想像できて嬉しい。間違いなく二枚看板となるだろう。

2018/12/17

ヨーイチ

三部作らしい。と言ってもユルメの三部作で登場人物が共通する程度。第一部が劇場、第二部が「大奥」(大名だけど)、そして本編は「お寺」と言える。犯罪が起こるがそれは話を繋ぐ位の意味しかなく、面白かったのは寺籠りの生活とか芝居者の社会とか。例によって歌舞伎年表の大事な部分をさりげなく背景にしつつ劇界を描いている。南北や鼻高幸四郎(五代)全盛の市村座に対し、対抗策として上方から中村歌右衛門を招聘した中村座が三代目坂東三津五郎と共演させたのは、「ああ、こういう事情だったのか」と納得。続く

2015/01/12

タツ フカガワ

『非道、行ずべからず』から5年後、中村座の人気女形荻野沢之丞が、引退興業初日に舞台の切穴に落ちて死亡。その後大道具係の男が自殺を装った形で殺され、同じころ、両国橋近くで大工の水死体が発見される。ふたつの事件の謎は、やがて名刹感王寺へ向かう。事件の真相にも驚くが、その終盤で『家、家にあらず』の瑞江が事件解決に関わるのだが、彼女の40年後の姿にも驚いた。そして四代目沢之丞襲名で確執のあった宇源次と市之介の決着には思わず落涙。こんなに面白いミステリーは久し振りでした。

2017/06/08

ぶんぶん

【図書館】「風姿花伝」タイトルの三部作・最終巻です。立女形三代目荻野沢之丞が舞台上で死んだ…跡目争いか、故人への怨みか… 華やかな歌舞伎の世界を巡る人間模様、事件は大奥まで発展するが…前半は思惑を説明しながらの会話で流れに乗れませんでしたが、半分過ぎた頃から事件が動きだし、あれよあれよという間に大団円。シリーズの人物が総出演の豪華版、意外な関係も解き明かされる。芸道、生き様、救い、後悔、義憤、あらゆるものが混沌とした曼陀羅模様。そして、一条の道が…

2013/05/03

陽ちゃん

再読。名女形荻野沢之丞の死後、頼みの父を亡くしてどうしたらいいか思い悩む右源次が、最後には立ち直るだろうと思わせるラストが流石。立ち直った後の彼と兄市之介の活躍を見てみたいです。

2018/06/28

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